【これを知らなきゃ、かっこ悪い!-3】

赤・白・ロゼの違いは?

by 株式会社モトックス

最終更新日:2013-07-12

ここ数ヶ月、このコンテンツに記事を投稿させていただいておりました私も、あらためてキャラクター付けされ、名を名乗ることとなりました(勿論ハンドルネームですが)。

今後は、「M田」と名乗らせていただきます。で、どういったキャラクターかと申しますと、それは皆様ご自身でご解釈を...


さて、今回のお題は、「赤・白・ロゼの違いは?」です。

特にこれらの“違い”にフォーカスして、それぞれについてざっくり書いてみます。
(下記、醸造の記述についてはあくまで一般的なものを記しています。
全ての場合に下記にあてはまるということではありません)


<赤ワイン>

主に「黒ブドウ」品種を原料としてつくられるワイン。

醸造においては、「果皮」や「種」を取り除かずにアルコール発酵を開始、醗酵中も一定期間そのまま漬け込み(この過程を「醸し(かもし)」といいます)、 それらに由来する有用な成分を抽出したのちに「プレス」。次工程(「後醗酵(乳酸醗酵)」等)へと進みます。
この「醸し」の長短による抽出度合いが、そのワインの“ボディ”の強さを左右することになります。

果皮や種に含まれる成分(主にアントシアニン色素やタンニンなど)が豊富で複雑な香味をもち、深い赤~紫の色合いを呈するワインとなります。


<白ワイン>

主に「白ブドウ」品種を原料としてつくられるワイン。

赤ワインをつくる場合と異なり、先に果実を「プレス」してしまい、果汁(ジュース)だけの状態にしたものをアルコール醗酵させます。

白ブドウの果皮の色素自体、淡い色合いですが、さらに、プレスしたジュースのみで醗酵させる(「醸し」がない)ので、ワインの色合いは透明感のあるイエローを呈します。
(赤ワインにおける「醸し」を応用させた「スキン・コンタクト」という技法を用いる場合もありますが、これはあくまで果皮に含まれる「香り」をワインに付与する目的で行われます)

<ロゼワイン>

基本的に「黒ブドウ」品種を原料として造られ、“赤ワイン的”製法、“白ワイン的”製法があります。

○ 赤ワイン的製法 ・・・
赤ワインの製法における「醸し」の過程を、通常の赤ワインの場合よりも短めに行い、プレス。引き続き低温で醗酵させる。

○ 白ワイン的製法 ・・・
白ワインをつくるときの様に、黒ブドウを先ず「プレス」。ほんのり果皮から果汁に移行した色素を生かしてロゼに仕上げる。


「赤と白を混ぜればロゼワイン?」のように思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、そうしたつくり方はごく限定された場合(※)を除いて認められていません。

※フランス・シャンパーニュではヨーロッパで唯一、出来上がった赤・白ワインをブレンドすることが許されており、
ドイツにおける「ロートリング」は、黒・白ブドウを醗酵前のブドウジュースの段階でブレンド、醗酵させてつくられます。


ちなみに、ロゼの色は「赤と白の中間」ではありません。
実際に同量の赤と白を混ぜると、ほとんど赤ワインと変わらない色合いになります。
(やや明るい色調にはなりますが)

有名なカクテル「キール」をつくる際、白ワインにわずかなカシスリキュールを入れるだけで十分に色がつきますよね。
これをイメージしていただくとわかりやすいかもしれません。


また、余談になりますが、
現在では一般的に“タンニン豊富で重厚な赤ワイン”といったイメージのボルドーのワインですが、
ボルドーがイギリス領であった時代(12~15世紀頃「アキテーヌ」と呼ばれていました)、この地のワインがフランス→イギリスに輸出されていたころは「クラレット(英)」(クレーレ(仏))と呼ばれる明るい色調のワインでした(クレーレは「明るい色合いの赤」を意味するフランス語)。

この名称「クラレット」(クレーレ)は「ボルドー≒重厚な赤ワイン」となった現在でもイギリスを中心とする欧米でボルドーの赤ワインを指すものとして通用しています。

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公開日 :
2012/06/21
更新日 :
2013/07/12
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