行ってきました、チリ・アルゼンチン!Vol.3~最終回 アルゼンチン編~

地球の裏側と言われるアルゼンチンへ!

by 株式会社モトックス

最終更新日:2016-08-23

チリ・アルゼンチン レポート第三弾(最終回)です
チリ・アルゼンチン レポート第三弾(最終回)です

全3回でお送りしているワイン生産地チリ、アルゼンチンのワイナリーレポート。

第三弾(最終回)の今回はいよいよアルゼンチンへ!!チリのサンティアゴ空港を出発し、アルゼンチンのワイン銘醸地にあるメンドーサ空港までは飛行機で約1時間で到着しました。

フライト時は天候が良好でアンデス山脈の真上を超えていったのですが、真下にアンデス山脈がきれいに見えました。悪天の場合は迂回の空路になるため飛行時間は約2時間弱かかるそうです。私たちはラッキーでした。さて、いよいよ到着。

アルゼンチンの食は『肉文化』
アルゼンチンの食は『肉文化』

アルゼンチンといえば、食事は『肉』がメインです。

もちろんのこと、私たちが訪問したワイナリーでも、がっつりと肉料理をいただきました。
第一弾の記事でご紹介した『エンパナーダ』という具を包んだパン(パイ)のようなものはここアルゼンチンでも食べることができました。

アルゼンチン魅惑のブドウ『マルベック』
アルゼンチン魅惑のブドウ『マルベック』

『アルゼンチンといえばマルベック』と言われるほど、この国のマルベック種は有名です。
ワイン伝統国のフランスだと、南西地方のカオールなどでマルベックが栽培されており、果皮が厚いため、ワインは俗に「黒ワイン」と呼ばれることがあります。それほどに色が濃くてしっかりしたワインが出来るブドウとして知られます。


一般的にアルゼンチン産のマルベックも「しっかり濃いワインが出来る」という認識がされていますが、私たちが今回訪問したワイナリー「アルトス・ラス・オルミガス」では少し個性が違っていました。
このワイナリーのマルベックについて少しお話しさせてください。

アルトス・ラス・オルミガスってどんなワイナリー?
アルトス・ラス・オルミガスってどんなワイナリー?

まずはワイナリーの説明から。ワインの2大評価誌ともいわれる『ワイン・アドヴォケイト誌』や『ワイン・スペクテイター誌』から高い評価を受け、世界中のワイン関係者から注目を集める生産者です。


1995年、イタリア トスカーナ州の著名なワイン醸造家アルベルト・アントニーニ氏と、仲間の若き実業家であったアントニオ・モレスカルキ氏はここアルゼンチンを訪問しました。
そこで「メンドーサのマルベック」が持つポテンシャルに感銘を受けたことがきっかけで、このワイナリーが設立されました。
彼らはいち早くマルベックの持つ高いポテンシャルに目を向け「究極のマルベックを作ろう」と取り組みました。そして、2008年に新たなメンバーに『土壌のプロ』を迎え、新たなプロジェクト『テロワール・プロジェクト』に着手しました。
彼らのワインは今やテロワールを表現した『新生マルベック』として世界から注目を集めているのです。

ほかのマルベックとはどう違うのか?
ほかのマルベックとはどう違うのか?

アルトス・ラス・オルミガスの作るマルベックは「黒くて濃い」という一般的な解釈とは違い、ヨーロッパ産のようなエレガンスに、アルゼンチンの太陽の恵みによる果実味が加わります。出来上がったワインも、果実味と引き締まった酸のバランスが上手く融合されたものになっていました。

どうしてそうなるの?
どうしてそうなるの?

この味わいの差はどこからくるのでしょうか?
それはワイナリーが大切にしている考え方「テロワールが表現された高品質なワイン」に由来しています。

そのようなワインを作るためには、畑の土壌の中に必ず“岩”(彼らは単に「ロック」と呼んでいました)の存在が不可欠です。
ブドウの種類や気候風土、岩の構成や土壌の構成によって、向き不向きがありますが、大きなカギとなっているのは「石灰岩」「花崗岩」「礫」「シスト」だそうです。
2008年からワイナリーに参加した地質学者ペドロ・パッラ氏はメンドーサ県のウコ・ヴァレーにある特別な地区でマルベックに適した良質の石灰岩とそれを形成する土壌システムを発見し、マルベックプロジェクトを推し進めました。

このパッラ氏は現在、前回のVol.2でご紹介したワイナリー「クロ・デ・フ」というワイナリーのオーナーでもあります。

どんなワイン?
どんなワイン?

アルトス・ラス・オルミガスのマルベックから造られるワインに共通している点は、スミレのようなアロマを持ち、フレッシュな果実味とミネラルがとてもしなやかで、しっかりとしているけれど、とてもエレガントで心地よいボリューム感であること。

また、オルミガスが造る同じマルベック種でも銘柄や値段によってワインの個性が違うんです。それが土壌からくるテロワールの差によって生まれるのですからおもしろいですね。

おわりに
おわりに

写真はウコ・ヴァレーの風景です。
本当に大自然で「地球に私たちだけ」みたいなワンシーンです。天候がよく、風も吹き、健康なブドウが育っていました。そして、視界に必ずアンデス山脈が入るのが印象的でした。

3回にわたるチリ・アルゼンチンのレポートでしたが、遠い国を少しでも身近に感じていただけたら幸いです。これからも、どんどん進化していくチリ・アルゼンチンワインを皆さまもどうぞお楽しみください!

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公開日 :
2016/08/17
更新日 :
2016/08/23
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