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最古のワイン産地「ギリシャ」から
5000年以上の歴史を誇るギリシャから、各界絶賛のワイナリーが新たに日本に登場!
by 株式会社モトックス
最終更新日:2016-05-17
目次
5000年のワイン文化をもつ地ギリシャ
写真:ナウサ近隣で発見されたギリシャ神話を描いた象牙の像
日ごろワインをご愛飲されているみなさま、ワインってどこから始まったか考えたことはありますか??一説では、紀元前6000年以上前に現在のコーカサス地方(古代オリエントの地)で誕生したといわれています。紀元前5000年頃には当時のギリシャに伝わり、この地でワイン醸造・文化が発展しました。そこからワイン造りは長い歴史を経てイタリア、フランスへと伝わっていきます。
ということは・・・ギリシャは7000年以上のワイン造りの歴史があるということですね!
今では国際的な会合の際によく耳にする「シンポジウム」という言葉も、実はギリシャが起源。
当時はいわゆる「女性禁制な大人の社交場」で、そこでもワインが既に飲まれていたという記録も残っています。
ソムリエという職業の起源もギリシャ!
写真:右側奥の「おたま」のような道具が見えますか?
レストランでみなさまにワインをサービスしてくださる職業「ソムリエ」。実はその仕事も古代ギリシャで始まったとされています。
背景として一説で語られているのは・・・
古代ギリシャで造られていたワインは天然酵母を使用。暑いギリシャですから甘くてアルコール感のある、今日飲まれているワインとは異なるスタイルのものでした。そんなワインの見張り番をしていたのが当時の「奴隷階級」の人々。夜な夜なアンフォラ(土でできた壺)に詰まったワインを見張るわけですが、目の前にお酒があったら・・・・飲みたくて仕方ありません。主人に見つからないようにこっそり飲んでは(見つかれば死刑だったそうです)、量が減ったことがばれないように、水を足していました。
いつしかワインは、水や海水で薄めて飲むことが甘くて濃いワインを飲みやすくする方法として主流となり「お客様に合わせてちょうど良い水の量を添加する」役割を果たす仕事が生まれました。
当時「エノホイ」と呼ばれていたその職業は、のちの「ソムリエ」という職業の発祥と言われています。
「お客様が飲みやすい供出スタイルでサービスすること」に関しては、昔も今も変わらないんですね。
そこまで歴史がある産地が、なぜメジャーにならないのか??
今日のワイン市場では、やはりフランス・イタリアワインが主流です。伝播させた側のギリシャワインはなぜメジャーにならなかったのでしょうか?
様々な要因がありますが、大きな理由はギリシャが一時オスマン帝国の領土となり、イスラム教であったこと。かつてギリシャがローマ帝国(キリスト教)の領土であった時代に栄えたワイン文化は、のちにオスマン帝国支配となったことで厳しく規制されるようになりました。そのため、ギリシャワインを目にする機会が少なくなってしまったんですね。
しかし、ギリシャワインは今日、飛躍的に注目の産地へと駆け上がっています。「ヨーロッパにワイン造りを伝播したギリシャのワインが、店のワインリストにオンリストされていないなんて不自然だ!」と気が付いた、新しいマーケットを築くことが得意なNYのソムリエさんをはじめ、様々な国でオンリストされ始めたのです。
そう考えるとギリシャワインは、フレンチでも、イタリアンでも、ワインへの尊敬の意を込めてオンリストされるべきワインであるかもしれませんね。
どんなワインが造られるのか??
写真:リゾート地の印象がありますが・・・
ギリシャでは、ヨーロッパでワインを分類するためのシステムが既に導入されており、フランスのAOC(AOP)のようないわゆる「原産地呼称制度」というものが、きちんと整備されています!
簡単に言いますと・・・
PGIと呼ばれる、いわゆる「Vin de Pays」と同じ、やや広域での栽培が認められているワインが120。
PDOと呼ばれる、いわゆる「AOC」、特定の地域×特定の品種を使わないと名乗れない呼称が33あります。
その中でも有名な「特定の地域×特定の品種」がこちら!
・ナウサ×クシノマヴロ(黒ブドウ)
・アミンデオン×クシノマヴロ
・マンティニア×モスコフィレオ(赤みのある白ブドウ)
・ネメア×アギオルギティコ(黒ブドウ)
う~ん・・・
聞きなれない名前ばかりで、想像もつきませんね。。。
でも、この品種が今日普段飲まれているワインの起源となっていると思うと
どんな味か興味が湧いてきませんか?!
次からは、今回日本に初上陸したギリシャワインをご紹介したいと思います!
今回入荷したワインは5種!
写真:ワイナリー名「キリ・ヤーニ」
今回入荷したギリシャワインの造り手「キリ・ヤーニ」社。
「ギリシャ国内で700ほどあるワイナリーの中でも、ギリシャの魅惑的なテロワールを表現する、最高峰のワイナリーの一つ」と評される造り手です。
そんなキリ・ヤーニ社から日本に到着したのは5種のワイン。それぞれにとても面白い特徴があります。写真左から順に・・・
・パランガ ホワイト(白)
ブドウ品種は地品種の「ロディティス」主体で造られています。ライチやマスカットのような華やかな香り、ふくよかさも持ちつつ、飲むととても口当たりドライでキュっと引き締まった酸が特徴です。
・キティマ キリ・ヤーニ(白)
ロディティスと、ソーヴィニヨン・ブランが半分ずつ。ほんのり北イタリアを思わせる、早朝の森林のような爽やかな緑の香り。かぼすをおもわせるような酸があり、パランガよりもタイト。
・キティマ キリ・ヤーニ(赤)
ギリシャを代表する赤ワイン用品種「クシノマヴロ」とメルローが半分ずつ。「地元向けのワイン」とのことですが、クシノマヴロのもつ、ほんのり土っぽい味わいにメルローが肉づきを与えている印象です。ギリシャ産赤ワイン初めまして!の方はまずはこちらから。
これら3つは、先ほどのページで紹介した「PGI」と呼ばれる呼称のものです。
次からは、「特定地域×特定品種」で造られた「PDO」の2種を見ていきましょう。
アミンデオン×クシノマヴロ
写真:エレガントなクシノマヴロ
こちらは「カリ・リーザ」。
アミンディオンは次に登場するナウサ地区と山を挟んでお隣同士。同じ品種を使っていますが、この2本でまったく味わいは異なります。
カリ・リーザは石灰岩を多く含む、浅い砂質土壌の標高700mの場所で栽培された、樹齢80年を超える古木のぶどうを使用しており、チェリー系の果実味がとってもきめ細かくてエレガントです。
ナウサ×クシノマヴロ
写真:華やかで濃厚なクシノマヴロ
こちらが「ラミニスタ」。
粘土質を中心とした土壌がある、350mの標高で栽培された葡萄を使用しています。香りにはストロベリーのアロマや、バニラに、すこしクローヴのようなスパイシーさを感じます。
カリ・リーザと異なるところは「口で感じる質感」。ラミニスタは口当たりはソフトですが、すぐに口の中がしっとりと満たされていく感覚。果実味は濃密で、ネッビオーロに近い印象を感じます。熟成ポテンシャルを裏付ける、しっかりとしたタンニンがありますので、すぐに飲むときはデキャンタした方がよさそうです。
是非見かけたら飲んでみてください!
写真:キリ・ヤーニの皆さん
ヨーロッパにおけるワイン発祥の地「ギリシャ」。なかなかまだ見かけることは多くありませんが、世界が注目している産地です。見かけましたら是非お試しになってください!
きっとワインの歴史の片鱗を感じることができると思います!
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