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生産者の食卓 Vol.5 メディチ・エルメーテ
生産者が普段楽しんでいる食事とは?インタビューしました!
by 株式会社モトックス
最終更新日:2016-11-11
目次
生産者の食卓 Vol.5
世界中にいるワイン生産者。
彼らは普段、どんな食事を楽しみ、どのようにワインを合わせているのでしょうか?どのようなシーンでワインを楽しんでいるのでしょうか?
そんな疑問を解決すべく、生産者にインタビューしちゃうこの企画、「生産者の食卓」。
今回は、イタリア エミリア・ロマーニャより、メディチ・エルメーテにフォーカス。
皆様、果実味たっぷりの赤いスパークリングワインであるランブルスコ、現地ではどんな風に楽しまれているか、イメージは湧きますか?
実はランブルスコと一言で言っても、合わせる食事に応じてタイプを飲み分けているそう。
今回はランブルスコのある食卓について、たっぷりご紹介させて頂きます!
2ページ目では、メディチ家のラザニアレシピも大公開!
ぜひ皆様もご家庭で試してみてくださいね。
ランブルスコ・ルネッサンス
メディチを飲まずして、ランブルスコは語れない!
ランブルスコの歴史を塗り替えたワイナリーとして有名なのが、メディチ・エルメーテです。
赤いスパークリングとして、日本でも人気急上昇中のランブルスコですが、イタリアではカジュアルな安ワインとして扱われてきました。
そんなランブルスコのイメージを払拭したのが、このメディチ・エルメーテ。
フラッグ・シップのコンチェルトでランブルスコ史上初のガンベロロッソ最高評価を、しかも7年連続で獲得。また、ワイナリーとしては2010年にエミリア・ロマーニャ州最優秀ワイナリー(ヴィニタリー2010)を獲得しました。まさに名実ともにNo.1ランブルスコ・メーカーと言える、素晴らしいワイナリーです。
フィレンツェの名士、メディチ家
写真:「クリュの畑 テヌータ・ランパータ」
「メディチ家」と聞けば、中には名前をご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか?
13世紀初頭、フィレンツェ郊外の土地のほとんど所有していたメディチ家は、貴族出身者が権力を握っていたイタリアにおいて、初の平民出身の成功者として国民に愛され、4~5世紀の長きにわたり、権力をふるいました。ワイン界だけでなく、政治史でも美術史でも、非常に有名で重要な名前ですね。
メディチ・エルメーテは、そのメディチ家の流れを汲むワイナリー。ワイン造りを志したメディチ・ファミリーの一人がエミリア・ロマーニャへ移り住んだ後、何代かの結婚を経て、エミリア・ロマーニャ州の領主となり、今なおワインを造り続けています。
食事にはやっぱりセッコ(辛口)!
ランブルスコは、当然毎日飲んでるよ!というアルベルト氏。食事のお伴として楽しむなら、やっぱりセッコ(辛口)タイプがおすすめ!モトックス取り扱いのセッコタイプは3種類ありますが、どれも個性が違います。食卓に並ぶお料理に合わせて、ランブルスコもチェンジしましょう!
メディチ家のフラッグシップ、コンチェルトには・・・
写真:「ラザニア。生地にほうれん草を練りこんでいるので、ほんのり緑色です。」
エミリア・ロマーニャでも非常に日常的に食べられるラザニア。メディチ家でも、ボローニャ風ラザニアはしばしば食卓にのぼるそうです。お肉の旨みたっぷりのボリュームのある料理なので、合わせるワインも同じくらいボリュームのあるものが理想。
メディチ家では、彼らのフラッグシップ、「コンチェルト」を合わせます。
3種類のセッコの中で、最も複雑さとボリュームのあるランブルスコなので、ラグーやチーズのボリュームにも負けず、旨みをしっかりと引き出してくれます。
メディチ家のラザニアレシピも教えて頂きましたので、ぜひお家でもコンチェルト×ラザニアで、メディチ家の食卓を楽しんでみてください!
メディチさん家のラザニアレシピ、大公開!
●材料
[ボロネーゼ ラグー ソース]
たまねぎ ・・・ 中1個
セロリ ・・・1本
ニンジン ・・・1本
無塩バター ・・・大さじ4杯
牛と子牛の合挽きミンチ ・・・1kg
イタリアンポークソーセージ ・・・300g
クローブ ・・・1枚(細かく刻む)
粗挽きブラックペッパー ・・・大さじ半分
ローズマリー ・・・適量
セージ ・・・適量
トマト ・・・700g (皮をむき細かく刻む)
塩 ・・・小さじ 半分
[ベシャメル ソース]
ホール・ミルク ・・・1ℓ
無塩バター ・・・100g
小麦粉 ・・・200g
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ラザニアの生地 ・・・5枚くらい(メディチ家ではほうれん草入り)
パルメザンチーズ ・・・すりおろした状態で1カップ
●作り方
1.ボロネーゼソースを作る
①ソフリット(soffritto)を作る。
玉ねぎ、セロリ、ニンジンをみじん切りにしフライパンでバターと炒める。目安は中火で玉ねぎが黄金色になるくらいまで。
② 牛合挽き肉、ソーセージをフライパンに加え強火で肉に火が通るまで炒める。刻んだクローブ、ペッパー、ローズマリー、セージを加える。
③ トマトを入れぐつぐつなるまで煮込み、煮えたら中火に戻す。15分程中火で煮込む。
④ 海塩で味付けし弱火で2時間半煮込む。(20分おきにかきまぜる!)
2.ベシャメルソースを作る
① ソース・パンで牛乳を沸騰直前まであたためる。別のフライパンでに無塩バターを入れ弱火で溶かし小麦粉を入れる。スプーンで焦げない様に1分程混ぜ、火からおろし、温めた牛乳を半分入れる。
その間も混ぜ続ける。
② 再度弱火にかけ粘りがでてきたら残りの牛乳半分を入れる。入れる際の注意点は、牛乳はゆっくりいれること、かき混ぜつづけること。くつくつとなるまで続ける。
③ 海塩で味を整え、しっかり粘りがでるまで混ぜる。ダマがあれば潰す。ダマがなくなったら火からおろす。
3.ラザニアを作る
① オーブンを約190℃で予熱する。
② ラザニアの生地は型の大きさに合わせて切り、2-3分程塩加えた熱湯でゆがく
③ ざるに取り出し、冷水で洗う
④ 1枚ずつキッチンタオルに置く(生地がくっつかないように注意)
⑤ 33cm x 23cmの型にバターを塗る(ステンレス製、もしくは非反応パイレックス製の型を使う)
⑥ ラザニア生地を一番下にひき、その上にベシャメルソース、ボロネーゼソースを重ね、パルメザンチーズをふりかける
⑦ ⑥を生地がなくなるまで繰り返し、一番上にはベシャメルソースとパルメザンチーズのみ
⑧ 予熱したオーブンに入れ、約190℃で20-30分表面に焼き色がつくまで焼く
⑨ オーブンから取り出した後5-10分熱を冷ます
他にもこんな料理が食卓に。
写真:「トルテッリ・ディ・ズッカ」
さすが食の聖地、エミリア・ロマーニャ。ラザニアの他にも、いろいろと料理を教えて頂きました。合わせるランブルスコとのマリアージュポイントも教えて頂いたので、ぜひそちらもチェックしてみてください!
■トルテッリ・ディ・ズッカ(かぼちゃのトルテッリ)
蒸したかぼちゃをつぶして牛乳を足し、アマレットビスコッティを砕いたものを一緒に混ぜて作ったペーストを、パスタ生地に包み込んだもの。
コクとボリュームはしっかりとあるものの、野菜がメインなので、お肉料理よりも優しい味わいに。
なので、合わせるランブルスコも、ボリュームがありつつ、果実の甘みも程よく感じられるタイプ・・・ということで、一番のおすすめは「アッソーロ・レッジアーノ」
コンチェルトとボディ感は近いのですが、より果実感を楽しんで頂けるスタイルで、かぼちゃのほくっとした甘みとベストマッチ!だそうです。
写真:「ニョッコフリットとプロシュート」
よりカジュアルに楽しむならこちらがおすすめ!
■ニョッコフリット
パン生地を薄く伸ばして揚げたものに、プロシュートを乗せて頂く、イタリアではとってもメジャーな前菜。
「エルバッツォーネ」
メディチ・エルメーテのワイナリーがある地域ではメジャーな料理だそうで、ランチで食べることも多いとか。
まず、ほうれん草と玉ねぎとパルメザンに、ちょっとだけ卵を入れて混ぜ、ペースト状にします。ペイストリーの生地のようなさくっとしたパン生地の上にペーストを乗せ、ぱたんと半分に閉じ、オーブンへ。食べる時は、切り分けてから頂きます。
比較的カジュアルな料理なので、合わせるランブルスコは、一番軽やかな辛口「クエルチオーリ」シリーズのセッコ。
ワインのマリアージュでよく耳にしますが、ポイントは「ボリューム感を合わせること」だそうです。
ドルチェ(甘口)タイプにおすすめの料理もご紹介!
実は、エミリア・ロマーニャよりもイタリア南部の方が人気が高いというドルチェ。
というのも、南イタリアではペペロンチーノ(唐辛子)を使用することが多いため、辛さを程よく緩和してくれるドルチェタイプが好んで飲まれるそうです。
単体で楽しんだり、デザートに合わせることも多いのですが、ぴりっと刺激的なスパイシーさとも相性抜群です!
写真:「クロスタータ・ディ・マルメッラータ」
■サラミのピッツァ
スパイシーなサラミを使ったピッツァ。おすすめのランブルスコは、「クエルチオーリ」シリーズのドルチェ!しっかりとした甘みがあるので、サラミの脂質とスパイシーと非常にバランスよく合わせられます。
■クロスタータ・ディ・マルメッラータ
チェリーやアプリコットのジャムを使ったジャムパイのこと。ランブルスコのベリー系の味わいが良く合います。
アルベルト氏のお気に入りはチェリー味。「クエルチオーリ」シリーズのドルチェ、ドルチェ・ロザート、いずれにもぴったりです。
ワンランク上のドルチェタイプには・・・
写真:左:「ブティノ・アル・チョコラート」 右:「トルタ・ディ・リーゾ」
ドルチェ×ランブルスコ のマリアージュでも、重要なのはボリューム感のバランス。
上級クラスのドルチェタイプ「ボッチオーロ」にも良く合う、しっかりとしたデザートについても教えて頂きました!
■ブティノ・アル・チョコラート
カカオ50-60%ほどで、ちょっぴりビターで大人味の、濃厚チョコレートプリンのようなデザート。ボッチオーロの複雑さと果実味が、まるで手をかけて作ったベリーソースのように感じられ、至福のマリアージュだとか。
■トルタ・ディ・リーゾ
お米で作るタルト。卵、たっぷりの牛乳、お米、砂糖を混ぜて型に入れ、米が沈むまで置いておき、お米が沈みきったらオーブンに入れて焼きます。アルベルト氏のお母様の得意料理だそうで、よく食べているそう。とってもクリーミーな味わいで、ボッチオーロのしっとりとした濃厚さによく合います。
いかがでしたか?
じわじわと人気が高まってきている「ランブルスコ」
食の聖地、エミリア・ロマーニャのワインというだけあって、ワイン単体としてはもちろん、食事のお伴としてもしっかり楽しんで頂けます!
ランブルスコのある食卓、ぜひ試してみませんか?
きっといつもより素敵な食卓になること間違いなしです!
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