フランス3つ星レストラン『Flocons de sel』料理教室体験!? Vol.1

3つ星シェフと厨房スタッフから学ぶ、マンツーマン料理教室レポート

by 株式会社モトックス

最終更新日:2013-10-10

きっかけはサプライズ
きっかけはサプライズ

みなさん、こんにちは!スイスのMidorina です。

今回はとてもびっくりしたことがあり、それを書き留めていったら長文になってしまったので、記事を分けての更新になります。3部構成、お付き合いくださいませ☆


日本もそろそろ秋らしくなって来る頃でしょうか?
こちらに住み始めて、恋しくなる日本のあの食材・・・
「松茸」とか「丹波栗」とか、皆さんもそろそろ食欲がでてくる時期ではないでしょうか??

さて、私事なのですが、今年の誕生日は、仕事で日本に出張しており、家族からお祝いをしてもらえなかったのですが・・・
忘れた頃に夫からのサプライズがありました。



当日も全く行き先は知らされず、朝の9時にスキー場で有名なサヴォワの地区にある、ムジェーヴという街(かなり ブリンブリンのリゾート地らしいです)に連れて行かれ・・・



ジャジャーン!!

Flocons de sel...??? フロコン・ドゥ・セル??


ええっ??
ここってミシュラン3つ星レストランじゃなかったっけ?と入口で驚きつつ、朝9時から食事はありえないので、なぜかと思いきや・・・

3つ星シェフと厨房スタッフから学ぶ、料理教室を申し込んだらしいのです。

受付で夫は挨拶をして、「というわけで、1日彼女をよろしくお願いします」
と言って、帰ってしまいました・・・
しかも生徒は私1人・・・マン・ツー・マン!?

皆さんと同じコック・コートに身を包み、タブリエを付けて、手を洗い・・・

フロコン・ドゥ・セルのエマニュエル・ルノー氏、
密着レッスン、始まります!!

いざ!スタート!

シェフ 「料理できる?」

ミドリーナ 「ええ、ある程度は・・・でも本業はワインのティスターなので、よそ見しながら、シブレットを1mmに切るとかはできません・・・」

シェフ 「アッハッハ!よそ見しなくていいから、ポルチーニ全部2mmに切って来て」

ミドリーナ 「ウイ!シェフ!」

シェフ 「それが終わったら、そのボウルに入っているキノコを1cmに切ってね!」

ミドリーナ 「ウイ!シェフ!」

シェフが何かを言うと、必ず皆が、「ウイ!シェフ!」と大きな声で答えます!
そんな返事をしていると、よそものの私まで仲間になった錯覚に・・・

ポルチーニをスライスし終わったら、森のキノコのさいの目切り(1cm角)、それが終わったら、シェフからビーツのニョッキの作り方を教わり、その部門のシェフと2人でニョッキ作り。
ニョッキも 7mmの大きさ指定。

2人無言で作業すること、15分。ニョッキ完成後にス・シェフのチェックが・・・


ス・シェフ 「・・・これは何ミリかな?」

ミドリーナ 「・・・うう・・・8mm近いかしら・・・」

ス・シェフ 「はい、ダメー!やり直し!」

ミドリーナ 「ウイ、シェフ!」

といった具合で、ス・シェフのチェックを受けて、ハネられたニョッキも、再度作り直して、合格。(ホッ・・・)と、直後に、

シェフ・ド・パルティー(部門シェフ)から声がかかります。


部門シェフ 「終わったー?」

ミドリーナ 「ウイ!シェフ!」

部門シェフ 「アン・クルート、作ったことある?」

ミドリーナ 「肉とか魚ならチャレンジしたことはある・・・かな・・・?」

部門シェフ 「じゃ、これさ、ポルチーニでやるんだけど、やってみる?」

ミドリーナ 「ウイ!シェフ」

というわけで、一息つく暇もなく、ポルチーニをフィユタージュ(パイ生地)で包んでいきます。
もちろん不安なので、最初はシェフの作業を見せてもらい、自分で一通り行ったあと、チェックをしてもらいます。


フィユタージュは手の温度でバターが溶けてきますので、非常に取り扱いの難しい生地で、私も家で作りますが、夏場は絶対に作りません。
手で直接触れると、もうバターが溶けますので、布巾をかませて手早く作業するか、もしくは氷水で手を冷やしながら行わないと、一気に生地がダレるのです。


素早く、丁寧にしかも完璧!で行わないといけないので、さすがに緊張します!


完了ー!!

無事に30個、完了しました。彼らは出番が来るまで、冷蔵庫で待機のようです!


それが終わると、このレストランはホテルでもありますので、朝食にお出しする、スクランブル・エッグを作ることになり・・・


卵係 「スクランブル、できる?」

ミドリーナ 「俺流スクランブルならできますが、お客様にお出しするのはどうかと・・・」

卵係 「やってみて!」

ミドリーナ 「ウイ・・・シェフ・・・」


待つこと5分・・・

卵係 「ダメダメ!!手を休めず、ずっとかき回さないとダメだよ!!」
ということで失敗!

自分の想像している倍の量の生クリームと牛乳が入っていて、腕が痺れる位かきまぜましたが、これはギブアップ。彼女にバトンタッチ・・・


それが終わったら、彼女がしていた仕事のお手伝い。
ジャム作りは次のページで。

今度はジャムづくり!

朝食用のジャムのストック作り!
桃とヴァーヴェナ(ハーブで、とてもすっきりした柑橘系のような香りのするもの)のジャムを作っていて、その秘密の配合率や組み合わせを伝授してもらいました!

それが終わったら、お客様にお出しする、自家製パンのお手伝い。

パンは家でも自家製天然酵母で焼いていますので、ちょっとわかります。

パン担当の方とお話していましたが、お店ではイーストを使っているようで、天然酵母の作り方と生種の作り方を聞かれました。

非常に興味を持たれた様子で一度チャレンジされるようです!

移動する合間、合間に各自が黙々と作業に取りかかっていますので、盗み見 & 隠し撮り・・・! 
こんな風にお皿にデッサンするのね、とか。

よく、「シェフの技を盗み取れ!」って話を聞きますが、ホントにその通り。
厨房にはみんなの意気込みが伝わってきます。

各自が持ち場を一瞬外れる際に、鍋の中に手を突っ込んで味見したり、まだ茹でてないニョッキをつまみ食いしたり、サラダの葉っぱを噛んだり、ソースを舐めてみたり・・・


・・・そういうミドリーナも、そういうとこだけいっちょまえに、盗み食い、お味見してましたけどね!


というわけで、下ごしらえを一通り終えたのが11時半!やっと休憩です。



Flocons de sel 第2部に続く・・・。

投稿者

  • Midorina

    「マダム・みどり」こと、Midorina 。
    フランスワインとフランス料理をこよなく愛すが、実は隠れイタリア好き!?
    フランス人の夫と、陰陽師の名を持つ息子とスイスのローザンヌで3人暮らし。
    フランスのコート・ダジュールに在住していた時に、ワインとガストロノミーにハマり、ついに料理教室を 開いてしまう。
    ボルドーを除くフランスワインの現地スタッフとして活躍中。

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公開日 :
2013/10/09
更新日 :
2013/10/10
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