春・夏のルカ・カルトンのお料理の数々
さて、気になるジュリアン・デュマ氏の経歴ですが、
パリの超高級ホテル「プラザ・アテネ」、「クリヨン」を経て、
天才シェフ「アラン・デュカス」が手がける
魚介料理の専門店である「レッシュ」のシェフをも務め、
カナダでもシェフをしていたことがあるようです。
エレガントでスマートなメートル・ド・テル(サービスの責任者)に席へ案内されたあとは、アペリティフをいただきながら、お通しの「マドレーヌ・サレ」が出てきます。
こちらは春ヴァージョンで、
柑橘系の皮とタイム・レモンのトッピングがかかったもの。
こちらはグラサージュなしの、シンプルなフロマージュの風味のもの。
前回食べたそれを比べて、テクスチャーがもっとふんわりとしています。
シュー・ポワンチュ(日本でいう、グリーンボールのような柔らかいキャベツで、先が尖っている)のワカモレ 、レモン、骨せんべい、コリアンダーの花
コリアンダーの花は、ただの飾りではなくアクセントになっています。
ワインリストを見たら、ドメーヌ・ラベのフルール・ド・サヴァニャン99年が適正価格で掲載されていたので、これを1本オーダーしたところ、このワインに合わせてシェフが作ってくださった1品。
モリーユ茸の濃厚な味わいに、行者にんにくのパンチの効いた風味、それに生ハムのネットリ感と生のイカを合わせてしまう、この一皿。
ワインにはドンピシャの組み合わせでした!
フォワ・グラと聞くと、テリーヌかポワレを想像されるかもしれませんが、こちらは蒸したもの!
こちらのフォワ・グラのお料理は、まだ店に鬼才シェフ「アラン・サンドランス」がいた頃に作り出された1品でもある、フォワ・グラ・オ・シュー。
キャベツの葉で、フォワ・グラを包んでいるという料理で、
サンドランス氏がいない現在でも、この料理はルカ・カルトンで提供されています。
「メルラン(タラ科の魚)とそば粉のガレット」
こちらは魚をガレットでクルっと巻いてます。
こちらは、ガレットを乗せたスタイルです。
付け合わせの緑色は、ほうれん草をスパイシーな味付けにしたもの。
インドやタイ料理のエッセンスもうかがえる付け合わせ。
鳩の火入れは抜群。
ロゼに仕上がっていて、シュープリーム(胸肉と腕の部分)
キュイス(腿)は別々に調理してあって食感が全く違う。腿肉は最初はお上品にナイフとフォークで食べていたけれど、もう最後は骨を吸うくらい美味しかったという。。。
とても暑い日のディナーだったので、黄桃のような濃厚な味わいでなく
あえて白桃の儚い上品な甘みに、フレッシュ・ヴァーヴェナ(ハーブの一種)でさらに清涼感がでます。
マラは香りと味わいが抜群のイチゴの品種で、スイスでも人気のあるイチゴです。
それにヨーグルトのような酸味のあるチーズの本当に軽いムースと、ジャスミンの香りが合わさった、しっかりとしたお料理の最後に出てくるこの時期のデザートとしては最高でした!
第3部は、秋・冬のルカ・カルトンのお料理をご紹介します!
「マダム・みどり」こと、Midorina 。
フランスワインとフランス料理をこよなく愛すが、実は隠れイタリア好き!?
フランス人の夫と、陰陽師の名を持つ息子とスイスのローザンヌで3人暮らし。
フランスのコート・ダジュールに在住していた時に、ワインとガストロノミーにハマり、ついに料理教室を 開いてしまう。
ボルドーを除くフランスワインの現地スタッフとして活躍中。