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30年近く3つ星を維持したパリのレストラン「ルカ・カルトン」の魅力 Vol.2

春・夏のルカ・カルトンのお料理の数々

伝統あるレストラン「ルカ・カルトン」レポートのつづきです


第二部は、春・夏のルカ・カルトンのお料理の数々をご紹介いたします。


さて、気になるジュリアン・デュマ氏の経歴ですが、
パリの超高級ホテル「プラザ・アテネ」、「クリヨン」を経て、
天才シェフ「アラン・デュカス」が手がける
魚介料理の専門店である「レッシュ」のシェフをも務め、
カナダでもシェフをしていたことがあるようです。

いよいよお料理をいただきます


エレガントでスマートなメートル・ド・テル(サービスの責任者)に席へ案内されたあとは、アペリティフをいただきながら、お通しの「マドレーヌ・サレ」が出てきます。

こちらは春ヴァージョンで、
柑橘系の皮とタイム・レモンのトッピングがかかったもの。


こちらはグラサージュなしの、シンプルなフロマージュの風味のもの。

前回食べたそれを比べて、テクスチャーがもっとふんわりとしています。

「シュー・ポワンチュのワカモレ 」


シュー・ポワンチュ(日本でいう、グリーンボールのような柔らかいキャベツで、先が尖っている)のワカモレ 、レモン、骨せんべい、コリアンダーの花

コリアンダーの花は、ただの飾りではなくアクセントになっています。

こちらは、「モリーユ茸、行者ニンニク、イカ、生ハム」。


ワインリストを見たら、ドメーヌ・ラベのフルール・ド・サヴァニャン99年が適正価格で掲載されていたので、これを1本オーダーしたところ、このワインに合わせてシェフが作ってくださった1品。

モリーユ茸の濃厚な味わいに、行者にんにくのパンチの効いた風味、それに生ハムのネットリ感と生のイカを合わせてしまう、この一皿。

ワインにはドンピシャの組み合わせでした!

続いて、「フォワ・グラ、赤カブ」。


フォワ・グラと聞くと、テリーヌかポワレを想像されるかもしれませんが、こちらは蒸したもの!

同じくフォアグラで。「フォワ・グラ・オ・シュー」。


こちらのフォワ・グラのお料理は、まだ店に鬼才シェフ「アラン・サンドランス」がいた頃に作り出された1品でもある、フォワ・グラ・オ・シュー。

キャベツの葉で、フォワ・グラを包んでいるという料理で、
サンドランス氏がいない現在でも、この料理はルカ・カルトンで提供されています。

まだまだお料理は続きます。


「メルラン(タラ科の魚)とそば粉のガレット」

こちらは魚をガレットでクルっと巻いてます。


こちらは、ガレットを乗せたスタイルです。

付け合わせの緑色は、ほうれん草をスパイシーな味付けにしたもの。
インドやタイ料理のエッセンスもうかがえる付け合わせ。

「鳩、ピスタチオ、大根のタリアテッレ」


鳩の火入れは抜群。
ロゼに仕上がっていて、シュープリーム(胸肉と腕の部分)
キュイス(腿)は別々に調理してあって食感が全く違う。腿肉は最初はお上品にナイフとフォークで食べていたけれど、もう最後は骨を吸うくらい美味しかったという。。。

「桃、ヴァーヴェナ」


とても暑い日のディナーだったので、黄桃のような濃厚な味わいでなく
あえて白桃の儚い上品な甘みに、フレッシュ・ヴァーヴェナ(ハーブの一種)でさらに清涼感がでます。

「マラ・デ・ボワ(イチゴの種類)、カイエ(フレッシュ・チーズ)、ジャスミン」


マラは香りと味わいが抜群のイチゴの品種で、スイスでも人気のあるイチゴです。

それにヨーグルトのような酸味のあるチーズの本当に軽いムースと、ジャスミンの香りが合わさった、しっかりとしたお料理の最後に出てくるこの時期のデザートとしては最高でした!

第3部へ続く

第3部は、秋・冬のルカ・カルトンのお料理をご紹介します!

投稿者

Midorina

「マダム・みどり」こと、Midorina 。
フランスワインとフランス料理をこよなく愛すが、実は隠れイタリア好き!?
フランス人の夫と、陰陽師の名を持つ息子とスイスのローザンヌで3人暮らし。
フランスのコート・ダジュールに在住していた時に、ワインとガストロノミーにハマり、ついに料理教室を 開いてしまう。
ボルドーを除くフランスワインの現地スタッフとして活躍中。