ニッチな生産地?!コート・デュ・ローヌ地方のワインセミナーレポート

フランスのワイン生産地『コート・デュ・ローヌ地方』にスポットをあててご説明いたします!

by 株式会社モトックス

最終更新日:2016-08-10

ニッチな生産地?!コート・デュ・ローヌ地方
ニッチな生産地?!コート・デュ・ローヌ地方

こんにちは。ワインの輸入元モトックスで営業をしていますK子です!!

今回はフランスのワイン生産地『コート・デュ・ローヌ地方』にスポットをあて、社内講師よるワイン講座の内容をレポートしたいと思います。

ワインのプロによるプロのための講義ですので、専門的なことをお知りになりたい方はぜひとも最後までお付き合いください。

北ローヌと南ローヌとは
北ローヌと南ローヌとは

コート・デュ・ローヌ地方は『北部』(セプタントリオナル)と『南部』(メリディオナル)が存在します。


【北ローヌ】
ブドウ品種:シラー、ヴィオニエ、マルサンヌなど
気候:大陸性気候(日照量が多い)
地形:花崗岩とシスト、急斜面

【南ローヌ】
ブドウ品種:グルナッシュ、ムールヴェードル
気候:地中海性気候、大変暑く乾燥している、冬はミストラル (寒冷で乾燥した北風)
地形:平野部が広がります。                           

まず、モトックスが輸入している南ローヌのワインを飲み比べます
まず、モトックスが輸入している南ローヌのワインを飲み比べます

南ローヌの赤ワイン3本

【リラック /シャトー・セグリエス】
ブドウ品種:グルナッシュ50%、シラー30%、サンソー10%、ムールヴェードル10%

黒い果実の凝縮した果実味と程よい酸味がバランスよく、奥行きのある味わいです。

【コート・デュ・ローヌ ヴィラージュ レ・シス・ケランヌ /ブティノ】
ブドウ品種:グルナッシュ40%、ムールヴェードル15%、シラー15%、カリニャン10%、サンソー10% クノワーズ10%

赤い果実を思わせるチャーミングで綺麗な果実味。全体的にエレガントな仕上がりです。

【ジゴンダス /ペスキエ】
ブドウ品種:グルナッシュ75%、シラー20%、ムールヴェードル5%

ドライな果実味に目の詰まったしっかりとしたタンニン。他2種に比べてまだ若々しくミネラルを感じる。更に熟成させてから飲みたい。

絶対はずせない南ローヌの代表銘柄『シャトー・ヌフ・デュ・パプ』
絶対はずせない南ローヌの代表銘柄『シャトー・ヌフ・デュ・パプ』

南ローヌの代表的なワイン「シャトー・ヌフ・デュ・パプ」写真の通り、テニスボールくらいの大きさで鉄分を含んだ赤い丸石が、びっしりと畑を覆います。ミストラルと呼ばれる乾燥した北風のおかげで、風通しが良いので、ブドウは近年世界でも主流となっている垣根仕立てにはせず、伝統的な背の低い株仕立てとなります。

生産者が多いため、造られるワインのスタイルは様々。フランス国内のワインとしてはかなり多種多様なブドウ品種の使用が許されており、なんと全部で13品種のブドウをブレンド可能なAOCなのです。

モトックスが輸入している『シャトー・ヌフ・デュ・パプ』その①
モトックスが輸入している『シャトー・ヌフ・デュ・パプ』その①

現代派ヌフの生産者
【シャトー・ヌフ・デュ・パプ 赤 2013年 /ドメーヌ・フェラン】
ブドウ品種:グルナッシュ70%、シラー20%、ムールヴェードル10%

ワインの熟成に樽を使用せず、コンクリート製のタンクで熟成。それによりワインが若いうちから飲めるスタイルであり、果実味が溌剌としています。近年になって評論家ロバート・パーカー氏の評価があがっているにも関わらず、ヌフの中ではお手頃な価格で手に入ります。コストパフォーマンスに優れた一本です。

モトックスが輸入している『シャトー・ヌフ・デュ・パプ』その②
モトックスが輸入している『シャトー・ヌフ・デュ・パプ』その②

伝統派ヌフの生産者
【シャトー・ヌフ・デュ・パプ シャント・ル・メルル V.V. 赤 2011年 /ドメーヌ・ボスケ・デ・パプ】
ブドウ品種:グルナッシュ86% シラー7%、ムールヴェードル7%

ヌフの老舗ドメーヌ。写真のシャント・ル・メルルは特別に造られたワインで長熟なタイプ。味わいに硬さのあるクラシックなスタイルです。

熟したイチジクや黒糖のような香り。味わいはまろやかで、華やかな果実味と複雑味のある余韻が特徴的な高級ワインです。

北ローヌのワインは・・・
北ローヌのワインは・・・

通常北ローヌでは赤はシラー(15%まで白ブドウをブレンド可)白はマルサンヌ、ルーサンヌを使用。土壌は花崗岩。北部はゆるやかな丘陵地、南は平野が広がります。

ワインの味わいはカシスやチェリーなど赤系果実、スパイスや干し草の香り。軽やかな口当たりだが、複雑味もありスパイシーさが特徴的なことが多いです。

北ローヌにある重要なAOC

【エルミタージュ】
ブドウ品種:シラー主体 15%までルーサンヌ、マルサンヌをブレンド可。

土壌:花崗岩で表土は火打石もしく白亜質土壌が含まれます。

味わい:カシスや野生の花などの香り。落ち着いた果実味と緻密なタンニンがあり、熟成すると口当たり滑らかで、なめし皮や獣のニュアンスなど複雑な味わいへと変化します。

【コート・ロティ】

ブドウ品種:シラー、ヴェオニエ(20%までブレンド可能)

土壌:花崗岩を主成分とした土壌で、急斜面もしくは断崖絶壁。小地区に細分化され「リューディ」と呼ばれます。

味わい:香り高く、華やかでまろやかなものや力強くタニックなものなどリューディによって特徴が分かれる。エルミタージュ同様スケールの大きなワインで、長期熟成向き。

まとめ

南北による品種の違い、セパージュや土壌など、同じ地方でも幅広い味わいのワインが造られるローヌワイン。

特に、単一品種ではないこの産地は生産者の思いや意向が顕著に表現されるワインだと思います。

ボルドーやブルゴーニュのように注目される産地ではありませんが、同等のポテンシャルを秘めています。

皆様にも是非、視野を広げて沢山のワインをお試しいただきたいです。そして、自分好みの味わいを更に掘り下げ、素敵なワインライフをお過ごしください。

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公開日 :
2016/08/05
更新日 :
2016/08/10
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