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イタリアの「緑のハート」。ウンブリア州の料理とワイナリー
ウンブリア州の特徴と、ワイナリー「ゴレッティ」のワインをご紹介いたします♪
by 株式会社モトックス
最終更新日:2016-10-18
目次
中田英寿選手の住んでいたウンブリア州
イタリアはトスカーナやシチーリアなど、全部で20の州でできています。その中では少し聞きなれない『ウンブリア州』。イタリア半島のほぼ真ん中に位置し、全州で唯一海にも国境にも接さない完全なる内陸州です。「イタリアの緑のハート」と称されるほど緑豊かな土地で、ほとんどが丘陵地と山岳地で占められています。気候は寒暖差が大きく、降雨量の少ない内陸性気候です。
中世から栄えてきたエリアで、古い街並みや伝統的な風景が現代まで大切に守られてきました。故に今尚美しい石垣の建築物や教会、修道院が数多く存在し、観光客のみならず現地の人々にとっても魅力溢れる土地となっています。
州都のペルージャにはイタリア屈指の外国人大学があり、かつては人気No.1の留学先だったとか。サッカーの中田英寿選手がペルージャに在籍したこともあり、現地には「ナカタストリート」があるほど、親日的な都市でもあります。
ウンブリアは、料理が『黒い』
写真:(写真左:ポルケッタ(豚の丸焼き)、右:ウサギの煮込み)
主な特産品は、黒オリーブ、トリュフ、オリーブオイルなど。特にオリーブオイルは州全土が原産地呼称『D.O.P.指定』を受けるほどの有名産地。バターやクリームを多く用いるイタリア北部の山岳地帯に対して、ウンブリアではふんだんにオリーブオイルが使用されるのが特徴です。
そして丘、山、森に囲まれたウンブリアは、肉文化が強い!ウサギ、イノシシなどのジビエと併せて、牛肉、豚肉もよく食されるエリアです。これらの肉は煮込んで食べられることが多く、黒オリーブやトリュフのように黒っぽい色をした料理が多いようです。
ですので、ウンブリア料理のキーワードは『オリーブオイル』。そしてお料理全体の配色、『黒』です!ウンブリアワインとお料理のペアリングを考える際のご参考に!
ウンブリアワインを生み出すブドウ
ウンブリアではおいしい料理にぴったりなワインを生む、大切なブドウの地品種があります。代表的なものを3っつご紹介します。
☆白☆プロカニコ(Procanico)
かつてはウンブリアの主力であったこのブドウは、イタリアで多く栽培されているトレッビアーノ種の系統。香りは穏やかですが、オレンジの花やはちみつレモンのような甘酸っぱさ、アーモンドのような香ばしさも感じられるワインに仕上がります。熟成させるよりも、若飲みワイン向きの品種です。
☆白☆グレケット(Grechetto)
軽快な酸味と、存在感のある骨格。今ではウンブリアを代表するブドウ品種となりました。できるワインは若い飲み~樽での熟成や、5年程度の瓶熟成にも適す万能選手!
★赤★サグランティーノ(Sagrantino)
以前は基本的にパッシート(収穫したブドウを陰干しして糖度を高めること)され甘口ワインとして楽しまれていました。「Sagra(サグラ)」は収穫祭の意で、収穫を祝う際のふるまい酒だったとか。それが近年辛口にシフトすると爆発的にヒット。圧倒的な渋みを持つフルボディワインとして世界中で人気を博しています。できるワインは一般的に8~10年経ってからリリースされることが多く、熟成を経てもなお衰えない力強さと強靭なボディが魅力です。
ウンブリアを堪能するのにおすすめ!「ゴレッティ」
写真:「オーナー ゴレッティ家」
そんな個性溢れるワイン産地、ウンブリアをたっぷり堪能するならワイナリー「ゴレッティ」が造るワインがぴったり!
1965年の創業以来、ゴレッティ家は4世代にわたってワイナリーを経営し続けてきました。ペルージャ地区とモンテファルコ地区に畑を持つワイナリーは使用するブドウを全て自社畑で生産。「質が高いのにお手頃なワイン」と地元でも人気のワイナリーです。
そんな彼らの魅力的なワイン6種類を、次でご紹介いたします。
「コッリ・ペルジーニ グレケット」
引き締まった酸味とミネラルが非常に豊かな一方で、柑橘系の果実の厚みもしっかりと感じられる白ワインです。温度によって違った顔を見せてくれるのがこのワインの魅力。
ボトルにデザインされた、朝陽が昇るペルージャの街並みのシルエットも魅力的です。
「コッリ・ペルジーニ シャルドネ」
世界で最も有名なワイン用ブドウ品種シャルドネで作られた白。
イタリア中部ではお手頃で美味しいシャルドネを造るワイン生産者を見つけるのが難しいんです。トロピカルフルーツを想わせるようなシャルドネらしい豊かなボディと、それに負けない軽快な酸が非常にバランス良い満足の1本です。
こちらは夕日の沈むペルージャの街並みがシルエットをラベルにしています。
「イル・モッジョ」
土着品種×樽熟成の白ワイン。通常より15日遅れて収穫した、グレケットの遅摘みブドウを使用しています。
樽由来のコクがありながらも、フレッシュな果実味、酸味がバランス良く備わっており、長く続く余韻はとても魅力。
「モンテファルコ・ロッソ」
完熟したベリーのアロマが特徴。サンジョヴェーゼ種、メルロー種に少しサグランティーノが加えられることで、酸とタンニン、果実味のバランスが優れた仕上がりに。
力強さとエレガントさを見事に兼ね備えています。
「サグランティーノ・ディ モンテファルコ」
ウンブリアのサグランティーノで造られたワインの中では、どちらかというとエレガントなスタイルの赤ワインに仕上がっています。
と言っても、力強いタンニンと強靭なボディはやはりサグランティーノの「らしさ」。これらが程良くこなれており、バランス◎。
肉の煮込み料理やジビエとのペアリングで活躍すること間違いなしの一本です。
「ラリンガトーレ」
「ラリンガトーレ=演説者」の意から、ワインがもつ表現力の豊かさを表しています。先ほどのモンテファルコ・ロッソが骨格に秀でているのに対し、こちらは完熟したブドウのニュアンスが特徴です。
濃厚な果実味に円熟したタンニン、滑らかなボディにより、こなれたワインに仕上がっています。
最後に
隠れたワインの名産地「ウンブリア」の魅力をたっぷりとお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?
これまでウンブリアを「いまいちピンとこない」「なんだかとっつきにくそう」と感じられていた方には、少しでも身近に感じて頂くきっかけとなっていれば幸いです!個性溢れるウンブリアワイン、この機会に是非一度お試しください!
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