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海外のワイナリーを訪問する時にキーとなる単語 〜 『ワイン畑 編』 〜
コロナ禍にも少し切れ目が見え始め、「久しぶりに海外に行きたい!」、「海外のワイナリーに行ってみたい!」という気持ちが出てきた方もおられるのではないでしょうか。今回は、海外のワイナリーに行った時に知っておくと役立つ単語を紹介したいと思います。
by Wine-Link
最終更新日:2022-10-07
目次
基本は英語でOK
アメリカやオーストラリアなど、英語を母国語とする国のワイナリーは、もちろん英語で対応してくれますが、イタリアやフランスなどそれ以外の国でも、海外からの訪問者を受け入れてくれるワイナリーは、だいたい英語で対応してくれます。そこで今回は、ワイナリー訪問時に役立つ英単語を挙げてみたいと思います。
そして、本来の正しい英単語というよりは、英語をネイティブとしない国、する国、どちらもとりまぜて、実際の現場で使われる単語を紹介します。
またワインの場合、フランス語の専門用語がそのまま使用されている事も多く見られます。
畑でキーとなる単語
一般のワイナリーツアーだと畑まで案内してもらえるのは少ないかもしれませんが、アグリツーリズム的なワイナリーに宿泊してワイナリーを見学する、というパターンだと、じっくり畑を見せてもらえる事があると思います。
では、始めてみましょう。
「中学校で習った英語なら何となく分かるんだけど」、という方も、ワイン業界でよく使われる単語を少し足しておくだけで、ぐっと話が聞き取りやすくなりますよ。
写真:畑に行く時は汚れても良い靴を
『Vineyards (ヴぃんやーず)』=『畑』
『ヴィンヤード』は、『ワイン園』、『ワイン醸造所』という、使われ方もあります、醸造を行う建物に対して、ブドウ畑という意味で使われる事も多いです。
(使用例)
“O.K. Now, let’s go to our vineyards.”
「では、ちょっとブドウ畑に行ってみましょうか。」
“(The surface of ) Our vineyards are 80 hectares in total.“
「うちのブドウ畑は、全体で80ヘクタールです。」
『畑』と言うと、『farm(ふぁーむ)』とか、『Field(ふぃーるど)』とか、思い浮かべる方もおられるかもしれませんが、こちらは余り使われません。
『Vine(ヴぁいん)』=『ブドウの樹』
『木、樹』というと、『Tree』が使いたくなりますが、ブドウの樹は基本、『Vine(ヴぁいん)』という単語を使います。慣れないと『wine(わいん)』と聞き間違えますので、ご注意を。
(使用例)
“Here, these vines are still young.”
「こちらの(ぶどうの)樹々は、まだ若いです。」
写真:初春 休眠期終わりかけの畑
『Grape varieties / Varieties(ぐれーぷ・ヴぁらえてぃーず/ヴぁらえてぃーず』) =『ブドウ品種、品種』
日本語で『Variety(バラエティー)』というと、『バラエティー番組』のイメージが先行しがちですが、この『Varieties(ヴぁらえてぃーず)』は、『(ブドウの)種、品種』という意味で使われます。
(使用例)
“Chardonnay is a difficult variety to glow.”
「シャルドネは育てるのが難しい品種です。」
“Which grape varieties do you glow?”
「どのブドウ品種を栽培されていますか?」
『Terroir(てろわーる)』=『テロワール、畑の土壌、気候、地理的な条件等の生育環境』
『Terroir(てろわーる)』という単語は、日本語でも『テロワール』と表現されるのですが、『うちの畑をとりまく環境条件全部ひっくるめて』という感じの意味ですね。
『畑の土壌、気候、地理的な条件』などを含めている事が多いですが、生産者によっては、『作っている人』とかまで含める事もあり、少しばらつきがあります。
(使用例)
“The terroir of our vineyards are quite ideal for vine glowing.”
「うちの畑のテロワールはとてもブドウ造りに理想的です。」
“The grapes express our terroir perfectly.”
「ブドウは私達の(畑の)テロワールを完璧に表現している。」
写真:畑では牛に出会える時もあります
『Harvest(はーべすと)』=『収穫』
『Harvest(ハーベスト)』は、比較的馴染みがある単語だと思いますが、ポイントとして、『収穫』という作業だけでなく、『収穫したブドウの出来』、『作柄』、という少し幅広い意味で使われる事があります。
(使用例)
We should have a good harvest this year because of the wonderful weather.
「今年は、天候が素晴らしかったので、良い出来になると思う。」
写真:畑近辺にはバラが植えられている事も多いです
いくつかテクニカルなもの
畑のデータの説明になった時に出てきそうな、テクニカルな単語をいくつか。
▶『Surface(さーふぇす)』=『面積』、『栽培面積』
『Surface(さーふぇす)』は、普段、『表面』、『水面』という意味で使われる事が多い単語ですね。でも、ワイン畑で、”Surface of the vineyard” と言うと、『畑の栽培面積』という意味になります。
▶『Yield(いーるど)』=『収量』、『単位収穫量』
この『Yield(いーるど)』は、もともと動詞として使われると、『譲る』、『産み出す』という意味になり、名詞となると、『産出量』という意味になりますが、ここでは後者です。
ワイナリーの言う『Yield』は、訳すと『産出量』より、『収量』、『単位収穫量』になります。”50 hl per hectare (50hl/ha)” というように使われ、1ヘクタール当たり何hl(ヘクトリットル)の果汁が採れたかということを意味します。
ワインに関して言うと、『Yield(いーるど)=収量』が少ない方が、質にこだわっている、といえます。
▶『Density(でんすぃてぃー)』=『株密度』
この『Density(でんすぃてぃー)』は、『株密度』、つまり『ブドウの樹の栽培密集度』を表し、一定の面積に植えられているブドウの樹の本数の事です。
1ヘクタール当たり何本(XX本/ha)という表記をされる事が多く、『5000 vines per hectare (5000本/ha)』というように記載されます。
『株密度』が上がると機械が入りにくく作業がしにくい、風通しが悪くなり衛生的なトラブルを生みやすいというデメリットがある一方、樹同士が成長を競い合うので、根が地中深くに張りやすく、その結果、ブドウの品質が向上する利点がある、という意見もあります。
まとめ
英語はある程度得意な人でも、専門用語が入ってくると初めは聞き取りにくいかもしれませんが、キーとなってくる単語を知っているだけで、随分楽になります。
同じ情報を知るにしても、実際に生産者に会って、目を見て話を聞くというのは、素敵な体験です。是非チャンスがあれば、海外旅行の訪問先にワイナリーを加えてみてください
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