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世界のワイナリーから 2016/04/13 by 株式会社モトックス トスカーナ"マレンマ"にあるワイナリー「ポッジョアルジェンティエラ」
ボルドー?ローヌ? いやここはトスカーナ 神秘なエリア "マレンマ"。

トスカーナのはしっこへ

3月上旬にイタリアのワイン銘産地で
知られるトスカーナ州に行ってきました。

トスカーナと聞くと、
キアンティ(キアンティ・クラッシコ)や
ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ、
最近ではサッシカイアやパレオのお陰で
ボルゲリ地区が有名になってきました。

しかし、
今回行ってきたのはマレンマ地区です。

マレンマ…?
あまり聞いたことがないな…、
という方も多いかもしれません。
フランスのボルドーやローヌ地方との
類似性もございますので、
フランスワイン好きの方もぜひともご一読ください。
「訪問したのはこのあたり!」

マレンマ地区

かつてこの地は湿地で
ブドウ栽培不毛地帯でしたが、
干拓が行われてからワインが造られ始めました。

同じように干拓したワイン産地として
世界的に名高い、ボルドー地方(フランス)のメドック地区と同じです。
海沿いに面したエリアという点も共通しています。

もはやマレンマ地区のワインは、
ボルドーワインと言えるのではないでしょうか!?

実際、このあたりでは
カベルネ・ソーヴィニョンやメルローなど
ボルドー品種を主軸としたワインが多く生産されています。

例えば、「ビリッロ」なんかもそうです。

閑静で自然に溢れた魅惑の地

マレンマ地区はトスカーナで一番有名な町
フィレンツェから南に150km強離れた場所に
あり、前に挙げたキアンティなど有名な地区とは全く違う場所にあるため、
ワイナリーを訪れる人の数は比較的少ないそうです。

実際、私が訪問した時もほとんど誰とも
出会うことがなかったような…


この閑静なエリアにトスカーナ屈指の
ワイナリーが目をつけました!
やはりこの"自然"に惚れ込んだようです。
「自然がいっぱい」

あのトゥア・リータが監修!

今回ご紹介するワイナリーの名前は
"ポッジョ・アルジェンティエラ"。

実はこのワイナリーには、
これまで別のオーナーがいたのですが、
その方が移住することになり、
トゥア・リータチームがワイナリーを引き継ぐことになりました!

2013年からトゥア・リータの醸造チームが
ワイン造りに携わり、2014年からは
トゥア・リータが完全にその業務を引き継ぐことになりました。

トゥア・リータと言えば、
ワインの評価誌として世界で名高い、
ワイン・スペクテイター誌と
ワイン・アドヴォケイト誌両方で100点満点をたたきだした銘酒"レディガフィ"を造る、
イタリアを代表するワイナリーのひとつです。

トゥア・リータのワインは比較的高級なラインが多いのですが、
ポッジョ・アルジェンティエラのワインは
コストパフォーマンス抜群!
「日頃からトスカーナワインを楽しんでもらいたい」という想いの詰まったシリーズとなりました。
「トゥア・リータのステファノ氏」

「モレッリーノ ベッラマルシリア」

モレッリーノ・ディ・スカンサーノ 
"ベッラマルシリア"

マレンマ地区のサンジョヴェーゼは
キアンティなどと比べると酸味が穏やかで滑らかな口当たりを楽しめます。

「酸っぱいワインが苦手だな…」という方にオススメしたい1本です。

「マレンマンテ」

ロッソ・トスカーナ 
"マレンマンテ"

モレッリーノよりも少し飲み応えがあり、
バランスの良さが際立っています。
タンニンもこなれており、滑らかな口当たりなのは共通しています。

このワインに使用しているブドウ品種は
カベルネ・フラン+シラーという、なかなか異色の組み合わせ。

ご紹介した2つのワインの特徴である
『滑らかな口当たり』…、
重要なポイントです!
何故かは次でご紹介します。

シンプルなステーキに合わせたいワイン

トスカーナの郷土料理と言えば『ビステッカ』で知られる、ダイナミックなステーキです。写真でも十分伝わると思いますが、
スケールが大きい!

それを切って食べるのですが、トスカーナではオリーブオイル・塩・胡椒をかけてシンプルに味付けします。
でも、滑らかでコクのあるソースも欲しいところですね。
「トスカーナと言えばステーキ」
ソースをかけたい気持ちも分かりますが、
ちょっと待ってください。
滑らかな口当たりの"ワイン"があるじゃないですか!
お肉を食べた後にワインを飲むと、
自然とジューシーな味わいのワインがソースの代わりになってくれるのです!
「シンプルに食べます」

海に近い畑 ~アドゥア畑~

「滑らかでジューシーな味わい」のワインには秘訣があります。

マレンマ地区は理想的な
『温暖な地中海性気候』です。

豊かな日照量により完熟したブドウが収穫できることで、よりジューシーで厚みのある
ワインに仕上がってきます。

ポッジョ・アルジェンティエラの畑はワイナリー周りの海沿いの畑(アドゥア畑)と
丘を駆け上がった畑(キーリング畑)に分かれます。

アドゥア畑で収穫されるブドウは、
すぐ隣が醸造所という好条件。
収穫後すぐに醸造に移ることができますので、果実味を失うことなくフルーティーなワインを造るのに最適です。
「海に近い平地では暑さに強い国際品種を中心に!」

丘陵地帯の畑 ~キーリング畑~

ワイナリーから内陸地へ約15分ほど車で移動するとバッチネッロ村にあるキーリング畑に到着します。
こちらは畑の状況が全く異なります。

まずは"傾斜がある"こと。
やはり少し丘を上がるだけでも少し肌寒さを感じました。
畑の責任者に聞くと、
「1日の寒暖の差はアドゥア畑よりも激しい。その条件による酸味と果実味が特徴」なんだとか。

その次に"石が多い"こと。
フランスのコート・デュ・ローヌ地方の
シャトーヌフ・デュ・パプの畑を彷彿とさせるような丸い石が多いことに気づきます。
「南ローヌでよく見られる丸石がここにも!」
「トスカーナにあってローヌのイメージの特異な畑」と豪語し、
そこではアリカンテ(グルナッシュ)や
シラーなど、植えられているブドウ品種もまさに(!)というものを中心としたものです。(その他、
カベルネ・フランやサンジョヴェーゼなども植えています)

キーリング畑(丘陵地)のブドウはゆっくりと熟し、ワインにボディを与える。
アドゥア畑(平地)のブドウはワインにフルーティーさを与えるそうです。
この2つのエリアのブドウをブレンドすることで、ワインが複雑で上質なものになるんですね。
「南ローヌの銘醸地、シャトーヌフ・デュ・パプの畑」

ボルドーとローヌのイメージを取り入れたトスカーナワイン

前半部分で書きましたが、
マレンマ地区はボルドーと酷似した印象。
そして畑によってはローヌと酷似した印象を持ち合わせる魅惑の地でした。

確かにトスカーナ州の他のエリアでは見られない光景が、ここマレンマには存在します!

ワイナリー(醸造所)はいたってシンプルなもの。
醸造過程で必要以上の操作を加えない
ポッジョ・アルジェンティエラのワインの特徴は"畑"に起因することを知ることができました。

イタリアワイン好きな方はもちろんですが、フランスワイン好きの方にもおすすめしたい、そんなワインたちです。

温暖な気候から生まれるジューシーな味わいのワインを是非お楽しみください。
「シンプルな醸造所」