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世界のワイナリーから 2018/03/08 by 株式会社モトックス パリの2つ星『ル・ガブリエル』に行ってきました
2018年度ミシュラン★★。パリの高級ホテル内にあるレストラン『ル・ガブリエル(Le Gabriel)』に行ったときのレポートです。

スイス在住のミドリーナです。日本は少しずつ寒さが緩んできている頃かと思いますが、こちらは先週「シベリアのクマ」と呼ばれる大寒波がありました。記事を書いていた日なんて気温が-12℃。外に出ると強風で、朝のラジオ番組によると体感では-20℃とか・・・。こんな時は、家でできることをということで・・・パリの『ホテル・ラ・レゼルヴ』内にある、二つ星レストラン『ル・ガブリエル』のことを書こうと思いたったわけです。
数年前に私がボルドーのサン・テステフにある2級格付けシャトーである「コス・デストゥルネル」の当時の最高責任者、エメリック・ド・ジロンド氏にお会いした時、シャトーのオーナーであるミッシェル・レビエ氏が地中海のカンヌ、スイスのジュネーヴ、パリに『ラ・レゼルヴ』というラグジュアリー・ホテルを所有していると話してくれた。ジュネーヴのレゼルヴは機会があり何度か訪れたことはあるが、パリのそれはなく、調べてみるとホテルには『ル・ガブリエル』という名の星付きのレストランがあると知り、いつか行こうと思い数年が経っていた。
パリメトロのフランクラン・D・ルーズヴェルト駅(本来ならならフランクリンと発音したいが、フランス語発音だとこうなる)の南側は、シャトー・オー・ブリオンが経営する高級ホテル『ホテル・ル・ディヨン』の『ル・クラランス』(2つ星)で、北側はこちらの『ラ・レゼルヴ』にガストロノミー・レストランである、『ル・ガブリエル』(同じく2つ星)がある。パリには多くの2つ星があるが、その中でも内装を含めた装飾にかかる情熱が一目で伝わってくる。モダンでスタイリッシュな造りとは異なり、昔の古き良き時代のアンティークがさりげなく置かれている。コス・デストゥルネルのシンボル『象』のロゴや置物をホテルはもちろんのこと、レストランでも見かけた。メイン・ダイニングの手前には若干お手頃目なレストランがあり『ラ・パゴド・ド・コス』と付けられている。
コス・デストゥルネルを訪れたときのセラー内
約束の時間よりも早く着いてしまったため、顧客やサービスの方々を観察しながら時間を過ごすと、食前酒か何か用意した方がいいか聞かれたが、ご一緒する方がお酒をあまり召し上がらない目上の方だったのと、その日は終日仕事でボルドーワインの試飲をしていて、それほどワインを欲してなかったのでちょうどよかったかもしれない。そのまま待つことに。
コス・デストゥルネルのボトル(イメージです)
やがて、ご一緒する方が現れた。フランス料理界では知らない方はいない、とある方。その名前で予約をしていたので、席に着くや否やシェフが現れて「お腹の調子はどうだい?今日は新しい料理もあるんだ。また後で感想を聞かせてよ」と談笑。ほどなくして彼は厨房に消えていった。

アミューズのタルトレット・3種

しばらくすると、アミューズのタルトレットが3種運ばれて来た。セロリのムース、もう一つはあまり印象に残らなかったが、残りのものは、昔に駄菓子屋さんでソースと青海苔をかけて食べた薄紅色のおせんべいのような懐かしい味がして、「これ、なんかの味に似てる?」と聞かれ「駄菓子屋のタコせんべいの味!?」と思わず言ってしまったほど(笑)。

マッシュルーム、トリュフ

アミューズでは少し遊び心を出してしまった(私が)が、次はシャンピニオン・ド・パリ(マッシュルーム)とトリュフ。綺麗にカットされたシャンピニオンに、香りのパウダー、中にはコポー(木屑状)のトリュフがぎっしり。その下には卵のクリームが隠れている。

アーティチョーク、桜の花、コリアンダー

こちらはシェフのシグナチャー料理。アーティチョークの芯の部分をグラッセにし、桜の花香るヴィネガーで全体を引き締めている。

オマール・ブルー、トリュフ、サテーのソース

オマール海老は軽く火入れされており、身の弾力性と甘味が非常に強く、それに後から立ち上がる辛みの効いたサテーソース(結構辛いけれど、私はこの味は好き!)。そしてトリュフがこれでもか!と大ぶりのスライスでタップリと乗っかっている!

モリーユ茸のファルシ、ブレット、行者ニンニクの葉

塩もブイヨンも味付けが結構強く利かされていて、前のオマールとこの皿で多分ワイン1本は飲めてしまう(笑)。フランス野菜の『ブレット』は、大きめの葉野菜。使い勝手はほうれん草やチンゲン菜みたいな感じ。それをキノコの中に詰めるアイデアは想像できなかった。ここにもトリュフ、そしてパルミジャーノチーズがしっかり。

鱸のエチュヴェ、トリュフ、ポワロー葱

フランス人のシェフ達は最近魚を出したがる傾向があるみたい。それに「蒸す」調理法で出す料理が多いような感じがする。日本料理、中華料理でも魚を蒸す料理は多いが、日本の場合は鮮度が全く違うのと、魚に対する日本人のこだわりというか、敬意というものは尋常じゃない。最近はフランスでも活けじめがブームだし、魚への気遣いは変わってきているが、それでも私は臭みが気になってしまい、完食できず、残念。

仔羊とうなぎ

これはシェフの新作。「何もうなぎと仔羊を一緒にしなくてもねぇ・・・」と思ったが・・・(笑)。付け合わせのソースは子羊のだし汁『ジュ・ダニョー』だが、味わいがただ濃いとか野性的だとかとは無縁。ソースとしての存在感はあるけれど、出過ぎない、でもなければダメ、という絶妙なもの!右手に見える丸いのはジャガイモで、渦巻状に黒いものが挟まってる。それはなんと・・・「海苔」!! 色合いが色合いなので、オゼイユの葉をあしらったのかと思ってた。あとでシェフから聞くと「清涼感を出すため」と言っていた。

洋梨のデザート

星付きレストランでよく感じる「最後のデザート、何種類も出てきたらどうしよう?」という不安が裏切られ、これだけ!甘々のデザートがドーンと出てくると想像していたので安心したのは内緒。甘さ控えめ。中のムースもクリームもふわふわ食感で完食。

コーヒー豆のデザート

ミニャルディーズ(フレンチで最後に出てくる焼き菓子のこと)ではないが、コーヒー豆の形をしたこちらもシェフのシグナチャーとなっているデザート。上はメレンゲなんだけど、メレンゲとスフレの間のような感触、いや、メレンゲほど固くなく、スフレより固い。中にアイスクリームが入ってるのだけれど、とにかく軽い!これ、どんなにお腹いっぱいのときに出てきても絶対に食べられる!聞いたらただのアイスクリームではなかった(当たり前か)。西洋実桜のシロップらしい。美味!

最後までお読みいただきありがとうございました。

私の訪問日にはいらっしゃらなかったけれど、日本人のソムリエさんが在籍されているそうです。ヨーロッパでゴージャスな内装のディナーを求めるなら、是非こちらへ!

『Restaurant Le Gabriel』