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世界のワイナリーから 2018/04/04 by 株式会社モトックス 南アフリカに来ています3 「エルギン・リッジ」「スピアー」
ワイナリーの見学ツアーで南アフリカを訪れているスタッフから現地からレポートをお届けします。

昨日に引き続き「エルギン」へ

昨日訪問したエルギンの地からステレンボッシュにある宿に戻った私たちは、4日目にまたエルギンへ向かいました。
今日はビオディナミ農法を行うワイナリー「エルギン・リッジ」を訪問します。道中、喜望峰につながる岬を見下ろす海岸線を抜け、なだらかな台地に入るとあちこちでリンゴの実が木に生っているのを見ることができました。リンゴの産地のエルギンを縫ってワイナリーに到着すると、オーナーの奥様マリオンさんと醸造家のコーシーさんが出迎えてくれました。

リンゴ農園からワイナリーへ転身

ワイナリーはエルギンの中央からやや北西に位置し、もともとリンゴ農園だったところを2007年にブドウ畑にしたそうです。エルギンという場所は周りを山に囲まれた盆地、あるいは高原のようなところでとても涼しい産地です。ソーヴィニヨン・ブラン種の最後の収穫を今年3月中旬に行ったそうですが、20kmしか離れていない沿岸部のサマーセットと比べると6週間も収穫が遅かったそうです。
また、海から吹く湿った風のおかげで年間1000mmもの雨が降るそうです。ここ2、3年、南アフリカはどこも干ばつが続いて大きな収穫減が起きているとあちこちのワイナリーで聞いていたのですが、ここエルギンでは影響が少ないそうで、灌漑の必要すらなかったとか。

自然農法の第一人者

彼らは南アフリカでビオディナミ農法を実践する第一人者であるらしく、特殊な調合剤に必要な堆肥を自前で作っています。そのための動物を隣の放牧地で飼っており、私たちも牛や羊の伸び伸びとした姿を見せてもらいました。

ワインに人柄が表れていました

ワイナリーではシャンパン好きのマリオンさんのために造られた素晴らしい5年熟成スパークリングに白2種、ピノ・ノワール、そして今度初リリースされる「カオス・ホワイト」というブレンドの白ワインを造るために必要な7種類のベースワインをテイスティングさせてもらいました。
彼らのワインはどれも天然酵母で醗酵し、ほとんど何も加えず自然のままに造られています。エルギンらしい、過熟せず長い生育期間を経て収穫された質の高いブドウからくる深い味わいと突出しない、ほどよい酸味。すべてのワインがマリアンさんやコーシーさんの人柄のように穏やかな味わいだったのが印象的でした。

郷土料理「ボボティ」

ケープタウンの伝統的なインド風味の郷土料理「ボボティ」でランチをし、お別れした後、次はステレンボッシュの名門「スピアー・ワインズ」へ向かいます。

300年以上の歴史を持つ「スピアー・ワインズ」

300年以上の歴史を持つワイナリーであるスピアーでは敷地内にケープダッチ様式の素敵なマナーハウスをいくつも見つけることができました。営業担当のヘンリエッテさんと醸造家のイアンさんが私たちを迎えてくれました。

ワイン造り、その先の大切なものまで守るワイナリー

こちらでは赤白合わせて20種類以上のテイスティングを行いました。私たちが扱っているスピアーのワインはそのほんのごく一部ですが、ワイナリーではカジュアルラインからハイエンドまで5つ以上のシリーズで多くの銘柄が造られています。多様な気候の産地が近隣に密集して存在する南アフリカの特徴を活かしてバラエティ豊かなワインづくりが行われています。そしてそれぞれのワインが国内外の数々の賞を獲得し賞賛を得ています。
スピアーでは、ワイナリーの社会的責任を果たすための取組みや地域へのさまざまな貢献をしています。水や紙のリサイクル、食品残渣を土へと返す、地元のアーティストを出演させる文化イベントを開催する、貧困問題解決のため独立をサポートするのに取組むなどです。

野生動物を守ることは自然を守るということ

テイスティング中のブレイクにワイナリーが素敵なアクティビティーを用意してくれていました。鷹や鷲などの猛禽類を中心とした野性鳥類ショーです。野放しの貴重な野生動物を間近でみて南アフリカの自然の豊かさを感じることができました。
 彼らはそれらの野生動物を保護することを目的に飼っているそうです。傷ついた野生動物を治癒し、また自然に帰してやるという活動の一環ということでした。これもまた、ワイナリー社会的貢献活動の一つで、このような活動はまさに南アフリカを代表するワイナリーとしての自負であり、私としても応援したくなるワイナリーと改めて思うのでした。