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フランス ロワール
ドメーヌ・フィリップ・ジルベール
優れたビオディナミのドメーヌとして注目されるメヌトゥー・サロン
- Les Faucards
メヌトゥー・サロンでトップの造り手を目指して

写真:畑の様子
1768年より父から子へと受け継がれてきた畑をもとに、1900年ごろからワイナリーとして少しずつ大きくなり今に至るドメーヌです。メヌトゥー・サロンAOCは、現当主のフィリップ・ジルベール氏の祖父、ポール氏の代に、新たにアペラシオンとして認定されました。
■ピノ・ノワールの割合が多い
フィリップ・ジルベールは、所有する27.5ヘクタールの畑の実に55%に当たる15ヘクタールがピノ・ノワールの畑という、メヌトゥー・サロンにおいてはピノ・ノワールの栽培比率の高いワイナリーです。それは、フィリップ氏の父であるジャン・ポール氏がピノ・ノワールに夢中であったことから、この地域のほとんど全てのピノ・ノワールの畑を購入したことに由来します。白ワインで有名なロワール・サントルの地区において、かなり広いピノ・ノワールの畑を所有する形となったのはこのような背景があったからです。
■5代目、フィリップ・ジルベール氏の夢
5代目で現在のオーナー、フィリップ・ジルベール氏は1998年、「マイナー産地のメヌトゥー・サロンから最高級ワインを生み出す!」という大志を抱きワイナリーを継承。オルレアンやサンセールで活躍する醸造家のジャン・フィリップ・ルイ氏を招き入れ、トップレベルのワイン造りとボトリング技術を導入しました。4つの村にまたがる畑は、2006年よりビオディヴァンの厳しい認定を受けたビオディナミを採用しています。
ワイン造りを心から楽しむ情熱家

写真:オーナー フィリップ・ジルベール氏
「この地で最高のワインを造る」と心に決めた現当主、フィリップ・ジルベール氏の努力は、まず畑に向かいます。4つの村にまたがる畑は区画毎にきっちりと管理され、ビオディナミ農法が実践されています。
彼の経歴は特殊・・・と言ってもいいかもしれません。10年以上もの間、世界を飛び回ったあと、家族事業のワイナリーへと戻るわけですが・・・高校を卒業したあと、リヨンにある商業専門学校のあと、パリのサイエンス・ポリテクニックの学校にてディプロマを取得。その後、ロシア、ルーマニアと移り住み、その後は、演劇に魅せられのめり込むことになる。パリやオルレアンの劇場での演劇に一段落がついた頃、1998年にワイナリーに戻ることになりました。通常のワイナリー家系は、学校は自動的に醸造科に進み、その後はどこかのドメーヌに勤めて実践を積み、家業であるワイナリーを継ぐ、というのが流れですが、彼の場合は、そうではなく、全く関係のない経験をし、その後にワイナリーに戻る決心をしました。
2012年7月にはメウトゥー・サロンで初めてのワインバーをオープンする予定もあり、様々なことに挑戦しています。
AOCの広範囲にまたがる畑

■メヌトー・サロンにある10の村のうち、4つにまたがる
シャブリ地区と似通った、キンメリジャン土壌に粘土・石灰質が加わります。
畑はこの辺りでも一番素晴らしい5キロに渡る細長い丘陵地にあります。ブルジュの北25キロからAOCサンセールの外側Humblignyにまで広がり、底土はカンシーにまで及ぶキンメリジャン期のもので無数の小さな牡蠣の貝殻が見られます。
ぎっしりと詰まった石灰質の層と柔らかい粘土質の層が折り重なり、彼らのワインに深いミネラル感を与えています。
クオリティを求めてビオディナミに至る

もともとはビオロジックを実践していましたが、より高い品質を追及していった結果、2006年にビオディナミに転向。畑での作業を丹念に続けていくなかで、天体の法則や惑星の動きが人体や生態系に影響を与えるのは避けられないことを知り、ビオディナミに至りました。
27ヘクタールの畑は7つの区画に分かれており、それぞれの特徴に合わせて栽培しています。機械耕作はシステム化され、土壌にマクロビオティックの複雑性を失わせず、植物がしっかり根を生やせるように気をつけています。
同様に、例えば摘芽をすることでブドウが均等に実を結び、ピノ・ノワールの葉を薄くすることでフェノール酸の成熟を効果的に行います。
■2006年より完全ビオディナミを実践
■フランスでも有名な、ビオディヴァンのメンバー
マイナー産地ながら大注目!
■レヴュ・デュ・ヴァン・ド・フランス誌 2009年2月号
<特集>ロワールの偉大なソーヴィニヨン・ブラン50
「このメヌトゥー・サロンはこれから有望」
”メヌトゥー・サロンという冷涼で難しい地区であるにもかかわらず、2005年から完全にビオロジック、ビオディナミに移行したが、この成功は、醸造家であるジャン・フィリップ・ルイの功績によるものが大きい。 白ワイン(スタンダード・キュヴェと「ルナルディエール」)は非常に奥行きのある味わいに塩のようなミネラル感が非常に感じられる。特にルナルディエールは一部新樽を使用しているが、ソーヴィニヨン・ブランでも古木のみを使用している。 2007年はとてもフィネスとミネラル感を感じられる味わい。 このドメーヌは是非賭けてみるべき。” (ドメーヌ・フィリップ・ジルベール 掲載記事訳)
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