シチリアのワイン達

土着品種を楽しむ

by 株式会社モトックス

最終更新日:2014-12-09

シチリア講座・実施されました(勉強中の風景)
シチリア講座・実施されました(勉強中の風景)

みなさんこんにちは、
モトックスマーケティング部のTです。


気づけば12月。
クリスマスや年末にかけて、忘年会もだんだんと増えてきましたね・・!
普段飲まない種類のワインや、いつもよりちょっといい
赤ワインを冒険する機会も増えているのではないでしょうか?


そこで、今回は、魅惑の土地!!シチリア社内セミナーが実施されましたので、
講座の様子とその際試飲したシチリアの赤ワイン達をご紹介したいと思います!

講師は今年、研修のためにシチリアを訪れた社員のN藤氏とH氏です♪


シチリアの基本のき
シチリアの基本のき

写真:シチリアの地図・州旗

シチリアは、パレルモを都としたイタリア最大面積の州。
人口はおよそ510万人!

ギリシア文化やイスラム文化などの影響を受け、
他の州とは違う独特の魅力を持つ土地で有名ですね!

写真は「トリナクリア」と呼ばれるシチリアの州旗。

ちょっと不気味ですね。

シチリアの古名でもあり、
ギリシア語の「3つの岬」に由来するのだそうです。

メデューサの顔とその周りから生えるその脚は、
パレルモ、メッシーナ、シラクサの3つの岬を表しているのだとか。

(そんな意味があったとは・・・・)

シチリアは前述のギリシア文化を含め、
他の州とは一味違った魅力があることでも有名ですね。

食文化
食文化

写真:シチリアの郷土料理

海に囲まれるシチリア、
やっぱり食材もおいしい・・・!!

メカジキのローストにヨーグルトソースをかけたもの、
ムール貝、魚介からとったスープにセモリナ粉を入れる世界最小のパスタ
(クスクス)、ツナをた~っぷりと使用したパスタなどが有名。

実はお肉が苦手な講師N藤氏とH氏も難なく食べれたのだとか。
(ただ量はすごいそうです・・・。)

さらっとシチリアについて触れたところで、
次はいよいよ本題のワインです☆

シチリアの基本
シチリアの基本

写真:エトナ地区

さて、シチリアワインを大きく2つに分類すると、

山側のワインと、海側のワインに分けることができます。


まずは山側のワインのご紹介です!

今シチリアワインの復活を象徴するエリアとして
世界が注目する地区、それがエトナ地区!

ここはエトナ火山の麓に位置し、南に位置するシチリアのイメージと
かけ離れた冷涼気候で昼夜の寒暖差が非常に激しい場所となります。

そのため、ミネラル感が非常に高く、
酸が綺麗なブルゴーニュスタイルのワインができるんだとか!

この土地で真価を発揮するといわれるのが、
今やシチリアで最も注目される、ネレッロ・マスカレーゼと言う品種。

色合いが薄く、アロマが非常に高いのが特徴的。
タバコやスパイスのトーンがあり、若い内はタンニンもはっきり。

近年の研究結果ではピノ・ノワールと
DNAが類似していることが判明しているのだとか!

シチリアのワインというと、濃くてパワフルなものが多いイメージですが、
エレガントなものもあるんですね!

さっそく試飲してみましょう♪

標高で分ける コントラーダ・シリーズ!
標高で分ける コントラーダ・シリーズ!

今回試飲したエトナのワインは、
パッソピッシャーロというワイナリーのもの。

なにを隠そう、このオーナーのアンドレア・フランケッティさんこそが
前述のネレッロ・マスカレーゼの可能性を見出した
人物といっても過言ではありません!
以前は俳優をやっておられたという変わった側面もお持ちです。


①キアッペマチーネ
標高:550m。
石が多く、石灰も豊富な土壌。非常にキレがあり、フレッシュ!
インパクトの強いアタックが印象的で、ミネラル感や塩味がしっかりしています!



② ポルカリア

標高:650mライン。
日照量が豊かな畑。
ふくよかなボディで、柔らかく厚みがあります!
早くから楽しめるタイプ♪


③シャラヌヴォア

標高850m~900m。
エトナ山にあるクリュの中では最もハイレベルなクリュとして知られる。
「岩がごろごろ」=「シャラーヌ」(シチリア語)からシャラヌヴォアという名前
になったのだとか。

最も日照量が豊か、そして総面積1haという最も小さな区画です。

香りの強さがとっても印象的!
綺麗なタンニンと主張する酸、たっぷりとしたミネラル感が素晴らしいです☆


④ランパンテ

標高1,000mの畑。

森の下にあるので畑を涼しく保てるのだとか。
50m先の土壌でもあまり美味しくつくれなかった、というくらい、
限られ、選び抜かれた場所でブドウが栽培されています!

酸味に溢れ、リッチで濃厚な果実感ですが、キレイな厚み!
硬質な印象で、長期熟成できそうな予感です!

・・・画像をはってみましたが、見た目ほとんど一緒でしたね。

しかし、飲んでみると同じネレッロ・マスカレーゼで造られていても
本当にそれぞれの特徴があっておもしろい!

ただ、共通してシチリアワインのイメージを覆される、
酸があり綺麗なスタイルのワイン達でございました・・・・♪


次のページでは、海側のワインをご紹介いたします☆

海のワイン
海のワイン

今回ご紹介する海側のワインは、
シチリアの東南部で出来上がります。

この辺りには、シチリアが誇る唯一のDOCGがあるエリアとしても知られています。

土壌は粘土性 石灰質・赤土など。砂や小石の土壌もあるようです。

ワインのスタイルは重厚でありながら、
海の影響を受けているのでミネラル感があり、長期熟成型のワインも
造られるのだとか。

また、シチリアの有名な地ブドウ、ネロダーヴォラもここ東南部が原産。

ネロダーヴォラは長らく安価なブレンドワインの原料として
イタリア各地やフランスなどで使用されていましたが、
近年ではこの品種を中心とした良質なワインが生み出されるように
なってきているそうです。

先ほどの山側のブドウとはまた違った様子ですね!

早速試飲してみましょう!

ネロ・ダーヴォラシリーズ

今回試飲したのは、グルフィという生産者のワイン達。

グルフィは土地のブドウ、ネロ・ダーヴォラに可能性を見出し、
土壌ごとに分けたクリュ・シリーズを生産しています。

N藤氏とH氏がワイナリーを訪問したとき、
醸造技術に関してはほとんど触れず、とにかく畑に行こうといわれたのだとか。

畑をみればよい生産者かどうかわかる、というのはよく聞く話ですが・・・
それほど、畑に対して情熱を持っているということですね。

試飲が楽しみです♪


①ネロ・バローニ
粘土質や砂質もあり、複雑な土壌で構成されているため、
ワイン全体にはミネラル感が高く、香りがとっても豊かです!!


②ネロ・マッカリ
バローニと比べると全体的に鉄分が多く、よりアグレッシヴな印象!!
酸とミネラル感が高く、余韻の長さにうっとりです・・・



③ネロ・ブファレッフィ
白い石灰質土壌から黒い粘土質へと突然変化する、
畑内でもミクロクリマが存在する特異な畑なんだそう!

果実味が非常に力強く、酸がしっかり!
ポテンシャルの高さを感じます!
全体的にバランスが良く、熟成後はエレガンスな仕上がりになりそうです。


④ネロ・サンロレ
4クリュの中では1番エレガントな印象!
柔らかく繊細で、強いミネラル感。
ミディアムボディながら、ストラクチャーを感じる1本です☆

写真:ネロ・バローニ

写真:ネロ・マッカリ

写真:ネロ・ブファレッティ

写真:ネロ・サンロレ


こちらも見栄えはあまり変わらないようですが・・・

飲んでみると、こんなにも土壌の違いだけで
味わいが変わるのか!と驚きの連続でした。

同時に、ネロ・ダーヴォラという品種の可能性、
そしてそれにかけるワイナリーの情熱に感動です!

最後に

いかがでしたでしょうか??

シチリアの地ブドウを使った、
その土地でしか造れないこだわりのワイン。

シチリアという土地でできるワインは、
場所・畑が違えば全く違った顔を見せてくれます!

ぜひシチリアのイメージを覆す、
シチリアの赤ワインシリーズ、年末にぜひ試してみてくださいね♪



投稿者

  • 社内で行われたシチリアセミナーの様子をリポートします。

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公開日 :
2014/11/25
更新日 :
2014/12/09
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