-
憧れの地ローマを感じるワイン
「法王の庭園」という名の銘醸で造られる個性派ワイン
by 株式会社モトックス
最終更新日:2015-08-27
目次
クラシックな風格に秘められた個性とは
写真:訪問ワイナリー「コルテ・デイ・パーピ」
「ローマのワイン」と聞くと、皆様どんなワインを想像されるでしょうか・・・?
中世時代から多くのローマ法王たちが移り住み、「法王の町」として発展した歴史ある町。
かつ大都会、あの広場であの女優が、あのバイクで・・・と映画のイメージを持たれる方も多いのではないでしょうか。
実はそんなローマのあるラツィオ州には、
まだまだ日本に浸透が浅い「チェザネーゼ」という地ブドウ品種が存在します。
今回はそんなチェザネーゼを愛し、追及する
チェザネーゼのトップワイナリーに訪問してきました!
チェザネーゼらしい味わいとは・・・?
写真:色づきを待つチェザネーゼ
チェザネーってなに?飲んだことない・・・という方が多いはず。
なので、まずはチェザネーゼの代表的な味わいについて・・・
小ぶりな実の印象とは違い、造られるワインは濃いルビーレッド色。
熟したベリーの果実味の奥に感じる土のような懐かしくて心地よい渋み。またそれらの品種の味わいを活かすために使われる上質な樽の香りが印象的な赤ワイン。
それでは今回訪問した「コルテ・デイ・パーピ」はチェザネーゼこだわりを持っているのでしょうか?
栽培:小ぶりな品種は強い光に弱いので・・・
写真:東側にだけ実をつける
皮がそれほど厚くなく、こぶりなチェザネーゼはじつはとてもデリケート。
東側からの光(午前の光)は熱量が少ないので、ぶどうへのストレスが少ないと考え、樹の東側にのみ実をつけるように仕立てていきます。
一方西側の光は日照量が多く、実が焼けてしまうため葉のみを茂らせることで、東側の実を守る役割をします。
この仕立て方により、品種の個性を尊重しながらチェザネーゼのフレッシュな果実味を壊すことなく育てることができるのです。
醸造:盆地のぶどうは熱い!
写真:クールダウンさせることでフルーティーさを守る
ローマのあるラツィオ州では、
原産地呼称(この地区のみのぶどうを、規定の通りにワインに仕上げました、というような表示=D.O.C.G)を名乗れる地区は3つのみ。
その中の一つである、チェザネーゼ・デル・ピーリオD.O.C.Gのあるエリアは盆地。
よって、とても暑い!!
もちろん太陽のもと育ったぶどうにも盆地の熱は吸収されています。
なんと収穫した時点でのぶどうの温度は35~36度。
人間の体温ほどもあるんです。
発酵するために必要な酵母が働けるのは30度まで。
なので、このままでは実は発酵することができません。
そのため、写真のような温度管理のできるタンクに入れ、その周りに水を通すことで
ゆるやかに23度までクールダウン。
はれて発酵が始まるのです。
ゆっくり冷やすことで、チェザネーゼ本来のフルーティーさを失なわせない、チェザネーゼを想うからこそのコルテ・ディ・パーピの結論です。
熟成には仏産バリックを仕様
写真:サン・マーニョでは新樽を30%使用
コルテ・ディ・パーピではチェザネーゼとバリックの相性に注目。
バリックを使うことでフルーティーなチェザネーゼの果実味に厚みや深み、コクを与えると考えています。
もちろん大樽の熟成にも試験的に挑戦していますが、飲めるのはまだ先。今後楽しみな挑戦です!
どんな味わいに・・・?
写真:仲良しのアントニオ親娘と
そんなチェザネーゼにこだわりをもつコルテ・ディ・パーピのチェザネーゼ。
いったいどんな味なんでしょうか・・・?
チェザネーゼ・デル・ピーリオ ”サン・マーニョ”
写真:DOCGチェザネーゼ・デル・ピーリオ
色合いは輝きのあるダークレッド。香りには野イチゴを思わせる果実香とポプリやドライハーブの凝縮した草のニュアンス。懐かしい土の香りも。
味わいとしては煮詰めたイチゴ、ブルーベリーやプルーンジャムのような濃くてとろみを感じる果実味に、野生のイチゴやブラックペッパーを思わせるようなスパイシーな酸。中盤にはココアやチョコレートの甘みを感じ、アフターにはタバコのようなスモーキーな味わいが鼻に抜ける。
これにはやっぱりしっかりとした肉料理、それも煮込みがBESTマッチ!
「法王の庭園」を是非
他のイタリアを代表する品種、国際的な有名品種では感じることのない、地ブドウ独特のクラシックな風格。
ちょっと変わったワインを飲んでみたい、お祝いのお品に、煮込み料理と・・・
色々なシーンを想像できる、チェザネーゼを是非一度飲んでみてください。
お気に入りに登録しました
閉じる