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南アフリカに来ています1 「スパイス・ルート」
ワイナリーの見学ツアーで南アフリカを訪れているスタッフから現地からレポートをお届けします。
by 株式会社モトックス
最終更新日:2018-03-29
大自然、すごい!
ワイナリーの見学のため南アフリカにきています。今日は到着2日目、ワイナリーへ移動ですが、大自然に圧倒されております!向かうはケープタウンから北西に約50km。ブドウ栽培が盛んなスワートランドという場所に目指すワイナリー『スパイスルート』の畑がございました。
ここは、今最も注目が集まる銘醸地の1つで、厳しい環境ながら葡萄の木は灌漑設備なしの低い木(ブッシュヴァイン)で育てられます。葡萄の樹齢が高い事から素晴らしい品質のワインが生み出されています。
2018年は前例のない乾燥した年
もともと乾燥した気候の地区ですが、どうも今年は相当な干ばつのようで過去400年を振り返っても少ない雨とのこと。見渡す限りの乾燥した平地。山や川がないので望んでも灌漑は難しいということが身をもって解りました。
「ダムのため遊泳禁止」の看板が立っているものの、ここ数年ダムに水が溜まっているところを見たことがないと、ワイナリーの方が冗談っぽくおっしゃっていたのが印象的でした。
この地域ではスパイスルートの畑も例外ではなく、乾燥が続く時には早い段階で余分な実や枝を落として健康な葡萄への水分を確保するようです。
「大切にしていることは、テロワールと働いてくれる人」
また土壌も非常に重要になってくるとのこと。白っぽい砂質の場所では地面に保水性がなく難しい。品質の高いワインができる土は『コーヒークリフト』と呼ばれる茶色く風化した花崗岩質の土。このコーヒークリフトは鉄分が含まれるためミネラル感あるワインに仕上がるようです。以前見に行ったフランスのボルドーの畑と比べるととにかくたくましい。そんな環境です。
ワイナリーのオーナー、チャールズ・バック氏にお会いできました。印象に残ったお話は「大切にしていることは、テロワールと働いてくれる人」というもの。
毎年違う気候の変化に対応できるのは長らく一緒に働いてきたメンバーの力あってのこと。過酷な地で力を合わせて一緒にワインを作っている。
そんなワインが日本で飲めるということに少し感銘を受けた私です。
白がとくにおすすめ!
私が気に入ったワインは『スパイス・ルート シュナン・ブラン』という白。イギリスのソムリエやワイン関係者がブラインド試飲してフランス、ロワールの名酒『ヴーヴレ』と間違えたほどの品質。色濃いイエローの色合いで香りは、新鮮な果物に白い花の爽やかさ。しかし飲むとビックリの厚みにとろりと感じる完熟果実の風味。余韻に品がある。
恥ずかしながら以前私もブラインドテイスティングでこのワインを上品なブルゴーニュの白ワインと間違えました。しかし今ではそれがさほど恥ずかしいと思わなくなりました。それほど品質が高いと自信を持って言えます。南アフリカ、恐るべしです。
スワートランドは南アフリカで比較的温暖な地域とのこと。たった1時間車で走ると景色が変わる南アフリカ。これから訪問するワイナリーも楽しみです。
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