-
オーストリア ニーダーエステルライヒ
ヴァイングート・ヴェスリ
動植物とともに豊かな自然の中で育む手造りのワイナリー
- Grosser Buriweg 16 3550 Langenlois - Austria
植物と小動物と共存する小さくて豊かなワイナリー
ヴァイングート・ヴェスリはランゲンロイースの町に小さな畑を構える醸造所です。約30ヘクタールの畑では主にグリューナー・ヴェルトリーナーとリースリングが栽培され、その優れた品質で知られています。現在のワイナリーは1679年に遡る歴史あるソンマリャー家のエステイトを前身とし、2011年にオーナー、デイヴィス・ヴェスリ氏が立ち上げた新しいプロジェクトです。カンプタールの畑に魅せられたヴェスリ氏がこの地に通ううちに、サンマリャー家のルパートと知り合います。すぐに意気投合した二人は、この素晴らしい畑のワインをより広く知ってもらうためにヴェスリ氏の構想を取り入れて再出発することになりました。そしてソンマリャー家が受け継いできた伝統的なワイン造りの歴史や知識を尊重しつつ、サステーナビリティーの概念も取り入れ、「テラファクトゥム/Terrafactum」という独自のコンセプトを立ち上げました。
「テラファクトゥム」では、ワインの本質が形成されるのは畑であると考えます。そしてその畑は自然と小動物が共存する多様性溢れる場所であると捉えています。自然との共栄を重視するヴェスリではまた、醸造プロセスにおいても動植物との共存や相互作用を大切にしています。このような自然との緊密な関係によって、ヴェスリのワインには、純粋なテロワールのユニークな味わいがもたらされるのです。
温かい眼差しと優れた経営センスの持ち主
写真:オーナー デイヴィス・ヴェスリ氏
オーナーのデイヴィス・ヴェスリ氏は、もともと首都ウィーンで通信関係の会社を経営し成功を収めていた優れたビジネスマンでした。しかし、都会で日々慌ただしく仕事に没頭し数々の競争を繰り返していくなかで、やがて心に強く自然を意識するようになります。そして縁あってカンプタールのブドウ畑に通ううちに、そこでソンマリャー家の人々と親交を深めるようになりました。そして2011年、400年近く続くソンマリャー家をワイナリー経営の観点からサポートするために、エステイトを買い取り正式なオーナーとなりました。ウィーンでの会社経営者からカンプタールでのワイン造りへと人生の過ごし方を大きく方向転換したのです。
ワイン造りの世界に入るにあたり、ヴェスリ氏はまずワイナリーのあるべき姿について考えます。地元カンプタールに何世代も根付いてきたこの小さな家族経営のワイナリーには、ヴェスリ氏の心を捉えて離さない優れた資質がたくさんあります。その姿を壊すことなくより洗練された形でその姿を世に広めるたいと考え、このワイナリーでしかなしえないワイン造りとは何かを明らかにすることに時間を費やします。
この作業の中でヴェスリ氏が何よりも大切にしたものは、ソンマリャー家の有機栽培によるサステーナビリティと偽りのないワイン造りです。それは、余計なものは一切添加しないこと、テクニックを駆使した醸造をしないこと、それよりもむしろ畑のなかのエコシステムを尊重しブドウの木がテロワールの持つ力を十分に吸収して輝いていること、こうしたことがヴェスリ氏とソンマリャー家の未来であると信じています。
口コミ
もっと見る