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イスライル ジュディアン・ヒルズ
ツォラ・ヴィンヤーズ
イスラエルTOPの造り手「ツォラ・ヴィンヤーズ」
- Tzora 9980300, Israel
二人の天才が手掛けるワインに世界が注目!
ワイナリーはイスラエルの心臓部、今最も注目を集めるイスラエルの銘醸地“ジュディアン・ヒルズ” に位置し、イスラエル屈指のプレミアムワイナリーとして知られています。そして、ジュディアン・ヒルズの標高の高い地点に最初に開墾し、そこから自社瓶詰を行ったパイオニアでもあります。
ツォラ・ヴィンヤーズの畑は、海岸沿いの平野から切り立った標高650m地点の高地にあり、石灰岩質土壌を豊富に含むテラ・ロッサ土壌と、夏場乾燥し一日を通して大きな寒暖差が生じる気候を持つことから、ブドウ栽培に最適な環境が揃い、ジュディアン・ヒルズのユニークなテロワールを映し出したワインが生み出されています。
現在、ワイナリーでは32ヘクタールのブドウ園を管理し、大きく分けて3つの区画に分類し栽培を行っています。それぞれの区画は土壌が異なり、優れたバランスを生み出すため、栽培はそれぞれの区画に合わせて作業を行い、区別と選別をしっかりと行います。つまり、摘芽、グリーンハーヴェスト、選果など各段階においてベストな果実を選び抜いています。こうして畑での管理を適切に徹底させることで、醸造面では人の介入を最低限に抑えた”ハンズ・オフ”なアプローチが可能で、テロワールに忠実なワインが生まれています。醸造はイスラエル唯一のマスター・オブ・ワインでもあるエラン・ピック氏が行い、コンサルタントには ペトリュスを44年間支えた醸造家、ジャン・クロード・ベルーエ氏が加わるという大変贅沢で夢のある一大プロジェクトです。
彼らが生み出すワインは、ワイン・スペクテーター(2016.8号)では、120本のワインの中でイスラエル最高得点を叩き出し、マンハッタンのトップレストラン「モダン」等で採用されるイスラエルワインのアイコンブランドとして知られるようになりました。
また、現在のジュディアン・ヒルズの再興は1980年代に始まりましたが、この地は聖書の時代にワイン産業が栄え、ツォラ・ヴィンヤーズはその伝統的なワイン造りの復興に携わることに高い誇りを抱いています。
創設者ロニー・ジェームス氏の挑戦
写真:ツォラの畑の区画図
栽培家、醸造家でもあったロニー・ジェームズ氏(1945-2008)が1993年に設立したツォッラ・ヴィンヤーズ。ジェームズ氏は若い頃から農業を学び、1980年代後半に長い歴史を持つツォラの畑を継ぎます。当初は他のブドウ農園と同じく、ブドウ栽培農家として醸造所へブドウを供給していましたが、ツォラの畑のブドウを使ったワインを始めて飲んだ時から、ワインへの深い愛情を抱くようになります。そして自身の自社ブドウを使ったワイン造りに取り組む決断をしました。後にジュディアン・ヒルズでのブティックワイナリーの先駆けとして、多くの造り手に影響を与えることになります。
ジェームズ氏は芸術家が作品を造りあげるように、様々な要素・素材を編み込んでワインを生み出していきました。ブドウの健康や天候の分析、リスクの計算方式も学びましたが、最終的には自分の直感に従いました。
そして、イスラエルワイン文化への高い功績を称えられ、イスラエルの地でテロワールへの理解を深めた先駆者として、"Eshkol Hazahav" (Golden Bunch) を受賞しました。
そして2008年4月に永眠しました。
イスラエル唯一のマスター・オブ・ワイン
写真:醸造家:エラン・ピック 氏
エラン・ピックMW(イスラエル出身)
2004年から2年にわたり米国(ソノマ、ナパ)、オーストラリア(バロッサ)、ボルドーでヴィンテージを経験し、2006年カリフォルニアの名門UC デイヴィス校でブドウ栽培・醸造学部を主席で卒業しました。2016年にはイスラエル人として初めてマスター・オブ・ワインの試験に合格。現在は母国イスラエルの名門、ツォラ・ヴィンヤーズの醸造家とし活躍しています。世界最難関と呼ばれる、マスター・オブ・ワインの最終試験、リサーチペーパー(研究論文)では、砂漠と地中海、死海に囲まれ、アフリカ大陸から吹きつける風の影響を受けるイスラエルのワイン産地における微小気候とブドウ品種の生育や品種の可能性についての解析をテーマにMWの論文を発表。
今日、MWとしての専門知識と醸造家としての経験・知識はブドウ栽培・ワイン造りに活かされ、日照量が強く暑いこのジュディアン・ヒルズにおいて緻密且つ完璧なブドウ栽培を行う事で世界が認めるハイクオリティなワインを完成させ人々を魅了しています。
ツォラにおけるブドウ栽培
銘醸地ジュディアン・ヒルズに展開するツォラの畑は標高500-750mに位置しています。暑い夏の気候、石灰土壌、乾燥した大地、と厳しい環境の中で、エラン・ピックMWは質の高いブドウ生むべく厳しい管理を行います。畑では選定時に枝の数を限定し、生育期にはその年の気候に合わせ的確なグリーンハーベストを行います。また、成熟期にはUVからブドウを保護するため畑にネットを張り、収穫は近隣の農園よりもいち早く、涼しい夜間に手摘みでおこない、更に醸造時には厳しい選果を行い高品質なワインを生み出しています。
ペトリュスを44年間守った巨匠
写真:コンサルタント:ジャン・クロード・ベルーエ氏(右)
44年間もの長きにわたり、シャトー・ペトリュスでテクニカル・ディレクターを務めた名将、ジャン・クロード・ベルーエ氏が醸造・栽培コンサルタントとして参加いています。
ジャン・クロード氏はジュディアン・ヒルズで栽培されるブドウから、この地の土壌・気候、更にはこの地でのワイン造りに熱い情熱を燃やす造り手達の思いが詰まった、そんなテロワールに忠実なワイン造りを第一に考えコンサルタントを行います。
「卓越したワインは畑から始まる」
写真:山肌のブドウ畑
創設者であったロニー・ジェームズ氏はワイン造りで最も重要な要素は、高品質なブドウを育てることだと考え、エルサレムの西に何年もかけて最も適切なテロワールを探求し続けました。そして、ジュディアン・ヒルズの丘から、何世紀もかけて流れてついた石を多く含む土地を1990年代に発見します。神話でも有名なソレク渓谷の北岸に広がる特別な区画です。
1993年よりカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、そしてソーヴィニヨン・ブランの栽培を開始し、現在ではこの区画も含め、標高の高いジュディアン・ヒルズに3つのブドウ畑を展開し、それぞれの区画の特性を生かしたワイン造りを行っています。
これら畑は等高線に沿った急な斜面に点在し、まるであちこちにしがみつくようかのように広がっています。
ジュディアン・ヒルズの高地は、冬は寒く、短い夏は夜間の気温が急激に下がる為、早朝には霧が発生し地域一帯を冷やしてくれる効果があります。また辺りの山からの吹きおろしの風と地中海からも風が吹き付けます。この結果、ブドウの生育期間は大変長くなります。土壌も多様で、岩の多い石灰質からミネラルが豊富な土壌まで多岐に亘ります。これらの複雑な要素がからまりあって、表情豊かでバランスに富み、長期熟成に長けたワインがうまれます。
現代イスラエルワイン(ジュディアン・ヒルズ)の幕開け
ジュディアン・ヒルズでの近代ワインの幕開けは、1980年代とごく最近の事です。レストラン経営者のエリ・ベン・ザッケン氏がジュディアン・ヒルに小さな畑を開墾し、小規模でクラフトワイン造りをスタートさせました。これと時を同じくして、ツォラ・ヴィンヤーズのベテラン栽培家、ロニー・ジェームス氏も自分の畑で栽培するブドウから自社瓶詰でワインを造る決断をしました。この二人がジュディアン・ヒルズワインのレボルーションを作りました。
それまでのイスラエルでのワイン造りは、栽培農家と醸造家の役割は別で彼らは自分の職務を全うし収穫時以外、殆ど顔を合わすことさえありませんでした。しかしロニー・ジェームス氏のように、自社畑で育ったブドウを区画分けし、少量でも自分のワインを造る生産者の登場で、イスラエルでも新しい考えが一般化するようになり、ブティックワイナリーが数多く誕生するようになりました。
ジュディアン・ヒルズの丘陵地でのブドウ栽培は1950年代、1960年代に始まり、更に1970年代、1980年代にも広がりを見せますが、これら区画で栽培されたブドウは大きな共同組合に販売され単純なワインのブレンドに使われていました。『より良いワインを造りたい』という願望は増し、イスラエルの畑は北に東に、更には標高の高い冷涼な土地を求め発展し、ジュディアン・ヒルズでもハイクオリティなワイン醸造に適した新しいブドウ畑が新たに開墾されました。そして、ここから生まれるワインが高く評価されるようになりました。
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