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フランス ブルゴーニュ
ラ・シャブリジェンヌ
シャブリと正面から向き合い、「ミネラル・エモーション」を表現する
最良の生産者協同組合
~ラ・シャブリジェンヌ~
- 8 Boulevard Pasteur 89800 CHABLIS France
シャブリと正面から向き合い、「ミネラル・エモーション」を表現する最良の生産者協同組合
シャブリと正面から向き合い、シャブリのテロワールを表現し続けているラ・シャブリジェンヌ。現在およそ300名ほどの組合員からなる生産者協同組合です。設立は1923年、当時経済危機に直面したシャブリ地区の生産者たちが創設しました。
その後、より高品質で独自のスタイルを持ったワインの生産に注力するため、シャブリジェンヌが主体となって収穫を行い、組合員からはワインではなくマストの形で受ける体制を構築。この手法が今日のシャブリジェンヌの特徴を決定づけており、彼らのシャブリが名声を集める基盤になっています。
現在ではシャブリ全体の1/4程度を生産する恵まれた環境とテロワールへの飽くなき探求心から、シャブリを代表する最良の生産者協同組合として知られています。
シャブリのテロワールを表現する「ミネラル・エモーション」
写真:「ミネラル感」こそシャブリ
ラ・シャブリジェンヌでは、「ミネラル感、すなわちテロワールの表現を大切にすること」をポリシーにワイン造りを行っています。彼らのその信念は「ミネラル・エモーション」という言葉に集約されています。シャブリをシャブリたらしめているもの、それこそがミネラル感なのです。
【シャブリという「土地」特有の個性】
世界中で栽培されているシャルドネ種ですが、シャブリには古来「火打ち石のような」という表現が使われているように他の地域には見られない特有の個性がありました。澄んだ透明感があり、軽やかなミネラル感は他の地域とは明確に違うもの。それは、このミネラル感が「シャブリ固有のもの」であることを示しています。
【ミネラル・エモーションの表現者たち】
ではそのミネラル感は具体的にどこから来るのでしょうか。ラ・シャブリジェンヌでは、「ミネラル・エモーション」とは
①キンメリジャン土壌に含まれるミネラル成分
②シャブリの冷涼な気候
③ブドウの果実に含まれる酸
から表現されていると考えています。小さなカキの化石が多く含まれるキンメリジャン土壌では、石に含まれるカルシウムやマグネシウムといったミネラル分を地中の微生物が分解することでブドウへ吸収されると考えられています。また、ミネラル感とは単に化学的な「ミネラル分」のことだけを指すのではなく、味わいにフレッシュさをもたらす「酸」も重要な要素であると彼らは言います。シャブリの冷涼な気候、そして風土に適応したシャルドネからもたらされる酸、これらを統合して「ミネラル・エモーション」は表現されているのです。
【動画】シャブリについて
シャブリのアぺレーション、土壌、歴史など。
3D地図や映像で視覚的にシャブリをとらえる動画。
https://youtu.be/L2tm-ACfo_g
シャブリたる所以、キンメリジャン土壌
写真:太古の昔は海だった
パリとボーヌのちょうど中間に位置するシャブリ。スラン川の両岸にブドウ畑が広がり、特有のミネラル感で世界中で愛される白ワインを産出しています。ではそのミネラル感はどこから来ているのか?それはシャブリ特有の土壌、「キンメリジャン」です。
キンメリジャン土壌の原型はおよそ1億5千万年前、後期ジュラ紀に形成されたといわれています。この頃のシャブリはむしろ湖のような景観で、浅瀬のようになっていた場所に生息していた絶滅したカキの仲間や、その他の軟体動物たちが数多く生息していました。彼らの化石が今日キンメリジャンと呼ばれる非常に特殊な地層を作りだしたのです。
今日キンメリジャン土壌は主に泥灰土と石灰石、そして堆積された小さなカキなどの化石によって構成されています。この特有の土壌がラ・シャブリジェンヌのワインたちに鋭いミネラル感を与えてくれています。
リュット・レゾネを実践し、誇り高きシャルドネと向き合う
写真:12世紀から続く栽培の歴史
リュット・レゾネ(減農薬)農法を実践
ブドウ栽培は、全組合員がラ・シャブリジェンヌ社の定める方針に沿って行うよう厳格な指導がなされ、リュット・レゾネの原則に従ったブドウ栽培をしています。土壌やブドウの樹の質を大切にし、細やかな手入れを怠らないことが大事。またラ・シャブリジェンヌには専門の栽培チームがあり、実際に毎日畑まで出向いて農家と栽培について話し合います。自社で畑の状態を完璧に把握している、これこそがラ・シャブリジェンヌが最良の生産者協同組合と評される秘密です。
12世紀から続くシャルドネ栽培
シャブリの名声はその誇り高きブドウ品種「シャルドネ」によるもの、とも言えるかも知れません。12世紀にシトー派の修道僧によって植えられて以来、先人たちは最良のテロワールの追及、クローンの選抜、栽培方法の研究、醸造技術のノウハウをいまに伝えてきました。こうした先人たちの功績なしに、今日のシャブリを理解することはできません。
収穫した大切なブドウを劣化させることなく果汁にしてからワイナリーへ
写真:最適な収穫日を毎年設定します
収穫日はブドウの成分分析と試食によって区画毎に決められています。また、協同組合の農家が栽培しているブドウは全てシャブリジェンヌが買い取ることによって、より高品質なブドウを安定して手に入れることが可能になります。
また、最大の特徴は収穫されたブドウは組合員によってできるだけ早く圧搾され、マスト(ブドウ果汁)の状態でワイナリーまで運ばれること。そうすることで、ブドウ果実のまま移動させるよりも品質の劣化が少ないようにしています。そのために組合員は空気式圧搾機を一軒に一台、もしくは数軒で一台所有しています。
シャブリを知り尽くした醸造チーム
写真:醸造責任者:ヴァンサン・バルトモン氏
醸造責任者であるヴァンサン・バルトモン氏を中心とした醸造チームは極めて優秀で、まさにシャブリのプロフェッショナル。純然たるシャブリ・メーカーであるラ・シャブリジェンヌでは数多くのアペラシオンを毎年造り上げます。そうして豊富な経験を積んだ彼らはシャブリのエキスパート集団といえるでしょう。
また、ラ・シャブリジェンヌは規模の大きな生産者ですがワイン造りにとって何が重要かを知っています。すなわち、時にワイン造りは醸造家のインスピレーションを大事にすべき、ということです。ラ・シャブリジェンヌでは醸造面での大きな権限をヴァンサン・バルトモン氏に与えることで、より品質を重視したワイン造りを実現させています。
時をかけ、じっくりテロワールと向き合う
写真:最先端の醸造設備
ワイナリーでの醸造はそれぞれの組合員によって届けられるマストを受け入れるところから始まります。醸造は全てシャブリ地区の土壌が持つポテンシャル、つまりシャブリのテロワールを最大限に引き出すことを第一の目的としています。彼らのワイン造りにおけるポリシーはシンプル。
• 無理かつ性急な方法は採らない。それぞれのワインにとって理にかなった選択が可能となる
• 品質を確かめる試飲こそが「第一の手段」である。
• 醸造における選択・決定はそれぞれのテロワールを考慮して行われる。
• 醸造と熟成はステンレスタンクもしくはオーク樽によって行う。テロワールをより純粋に表現するため、オーク樽の選定は非常に注意深く行う。
• 等級(クリュ)によっては、シュール・リーで樽熟成をし、期間も延長する。
• アイテム別に1ヴィンテージ分全量1回のボトリングで瓶詰めする。
といったことを実践しています。
そのためにラ・シャブリジェンヌ社は近代的で、かつ大きな醸造設備を有しています。それによって上記に掲げる信念を実践することが可能となります。「最大の生産量を誇りながらも、高品質である」このパラドックスもラ・シャブリジェンヌの秘密のひとつと言えます。
シャブリ全域を網羅する美しきパーセル・コレクション
写真:シャブリ地図
ラ・シャブリジェンヌではプティ・シャブリからグラン・クリュまで、素晴らしい条件を備えた畑を揃えています。それぞれに強い個性をもった畑は全てワイナリーにとって宝石のように大切なもの。彼らは誇りを持って言います。
「我々の宝は、シャブリで最も美しいパーセル・コレクションです」と。
またシャブリにおいて、畑の個性を表現するために重要な要素が「その畑がどの方角を向いているか」です。ラ・シャブリジェンヌが所有している畑の大部分は南東、南、もしくは南西向きと好条件のもの。そしてそれぞれの畑をテロワールを熟知した組合員が担当することで、素晴らしいブドウを収穫することができるのです。
口コミ
濃いめの色合い、熟した黄色果実の香り。
ボリューム感がしっかりとあり、コストパフォーマンス大のシャブリ
質実共に素晴らしい生産者さんです。
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