2022-02-06
イタリアの代表的なワイン用語集
美味しいワインに出会ったら、またそれに似たタイプのワインが飲みたいですよね。その為に、ブドウ品種や、それぞれの産地固有のワイン名を知っておくと、好みに近い味わいのワインを探す手がかりとなります。
今日はそんな中でも、人気の銘醸地、イタリアの代表的な産地固有のワインの名前を見ていきたいと思います。

トスカーナ州
まずは沢山の銘醸ワインがひしめく『トスカーナ州』で見てみましょう。
フィレンツェを州都にもつトスカーナ州は観光地としても大変人気が高いのですが、ワインの銘醸地としてしても名高い州です。

【地図】トスカーナはロングブーツのひざ上
■まずは、『キアンティ』
その中でも一番、世界的に知名度が高いのが、『キアンティ』です。
『サンジョヴェーゼ』という品種をメインに造られる赤ワインで、フィレンツェの少し北の産地から、南の丘陵地に広がる山地まで、広い地域で造られています。
しっかりとしたスタイルのワインからカジュアルなものまでありますが、全般的にチェリーなどのフルーティーな香りに、酸、タンニンのバランスが良い味わいで、食事と合わせやすいワインです。
■そして、『キアンティ・クラッシコ』
『キアンティ』の上級と言えるワインが、『キアンティ・クラッシコ』です。
『キアンティ・クラッシコ』が造れる地域は、一般的な『キアンティ』が造られる地域よりも狭い限られたエリアです。
実は本来、シエナとフィレンツェの間に広がるこの『キアンティ・クラッシコ』の地区がキアンティ地方と呼ばれていたのですが、『キアンティ』の人気が高まるにつれ、キアンティ地方以外にも生産地区が広がってしまった為、もともとの地を『キアンティ・クラッシコ』と呼ぶようになったのです。
『キアンティ・クラッシコ』は、熟成期間が『キアンティ』より長い、というのも違う点です。

キアンティ・クラッシコのマーク
■『ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノ』も外せない
トスカーナ州には他にも沢山、素晴らしいワインがありますが、代表的なものとして、『ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノ』があります。
モンテプルチアーノという村周辺で、中世から造られている赤ワインなのですが、名前は『高貴(ノービレ)なモンテプルチアーノのワイン』という意味です。
素敵な名前ですね。
■そして、『ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ』
『ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ』も覚えておくと良い赤ワインです。
単に、『ブルネッロ』とも呼ばれます。
先ほどのモンテプルチアーノの村から15㎞ほどしか離れていないモンタルチーノの村周辺で造られる赤ワインなのですが、モンテプルチアーノとモンタルチーノ、似ているので混同しそうですね。
どちらも、サンジョヴェーゼ種を主体に洗練された上質なスタイルのワインが造られる事が多いです。
このサンジョヴェーゼ種がモンタルチーノでは『ブルネッロ』とも呼ばれるので、この名前が付いています。
ピエモンテ州
並んで、ワインの銘醸地として名高いのがピエモンテ州です。
ピエモンテ州はイタリアの北西部に位置し、西はフランス、北はスイスと国境を接しています。ワインを含めた食文化はフランスの影響を大きく受けています。

【地図】アルプスのふもとに広がるピエモンテ州
■まずは、『バローロ』と、『バルバレスコ』
そのピエモンテのワインとして一番に上げられるのが、『バローロ』と『バルバレスコ』です。
アルバという町を挟んで隣り合うように位置するそれぞれ別々の区域で造られますが、ネッビオーロという品種を使った、どちらも上質な赤ワインです。
二つのワインを比較すると『バローロ』の方が上に評価される事が多く、男性的な力強さのスタイルなので、『王のワイン』と呼ばれたりもします。
19世紀にサルディーニャ王国のカルロ・アルベルト国王に気に入られ、称号を与えられたことが由来ともされています。
それに対し、『バルバレスコ』は、より優美で女性的なまろやかなスタイルが多いと評され、『女王のワイン』と言われたりしています。
『バルバレスコ』は26ヶ月、『バローロ』は36ヶ月の熟成が義務付けられており、どちらも熟成されたスタイルのワインです。

【写真】バローロの畑の広がる丘陵地
■王のワイン、『バローロ』
二つのワインを比較すると『バローロ』の方が上に評価される事が多く、男性的な力強さのスタイルなので、『王のワイン』と呼ばれたりもします。
19世紀にサルディーニャ王国のカルロ・アルベルト国王に気に入られ、称号を与えられたことが由来ともされています。
それに対し、『バルバレスコ』は、より優美で女性的なまろやかなスタイルが多いと評され、『女王のワイン』と言われたりしています。
『バルバレスコ』は26ヶ月、『バローロ』は36ヶ月の熟成が義務付けられており、どちらも熟成されたスタイルのワインです。
■女王のワイン、『バルバレスコ』
それに対し、『バルバレスコ』は、より優美で女性的なまろやかなスタイルが多いと評され、『女王のワイン』と言われたりしています。
『バルバレスコ』は26ヶ月、『バローロ』は36ヶ月の熟成が義務付けられており、どちらも熟成されたスタイルのワインです。
■『アスティ・スプマンテ』
ピエモンテのワインとしては他に、マスカットを使った甘口のスパークリングワイン、『アスティ・スプマンテ』も広く愛飲されています。
ちなみに、イタリアではマスカット種は『モスカート(・ビアンコ)』と呼ばれます。
アルコール度数も7〜8%前後と低めで、爽やかな甘さが魅力なワインです。

【写真】マスカット以外の様々なワインも造られるアスティ地区
ヴェネト州
最後に紹介するのはヴェネト州。
北東部に位置するヴェネト州の州都は、水の都、ヴェネツィアです。
こちらも観光地として名高い町ですね。

■まずは、『ソアーヴェ』
ワインの生産量が多い州です。
その中で最も有名なワインとして挙げられるのは、『ソアーヴェ』。
ヴェネト州の西部で造られるすっきりとしたスタイルが特徴な白ワインですが、イタリアの白の代表と言える程、世界的に知名度が高いワインです。
■『プロセッコ』
そして、ヴェネトだけでなくイタリアを代表するスパークリングワイン、『プロセッコ』。
グレーラというブドウ品種を主に使い、フレッシュ&フルーティーなスタイルで、手ごろな価格のものが多いです。
近年とても人気が高く、出荷量はシャンパーニュを抜き、世界で最も売れているスパークリングワインです。
■赤ワインでは、『アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ』
赤ワインで有名なのは、『アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ』。
単に『アマローネ』と呼ばれる事が多いです。
陰干しして水分をとばしレーズンのようになったブドウを搾り、その糖分をすべてアルコール醗酵させて、辛口の赤ワインに仕上げます。
リッチでボリュームのあるワインです。

【写真】凝縮されたブドウを使うアマローネ
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様々な州ごとの個性があって楽しいイタリアのワインたち。
是非、お好みのワインを見つけてくださいね。
- 公開日 :
- 2022/02/05
- 更新日 :
- 2025/04/10
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