2022-12-09

スペインワインの代表的なブドウ品種11

『バル』ブーム以来、日本でスペインワインはより馴染みが深いものになりましたね。

スペインは産地も広い為、地ブドウを中心とした多岐に渡る品種が栽培されています。今回は、スペインを代表するブドウ品種をちょっと中途半端な数ですが11、紹介したいと思います。

スペインはワイン用ブドウの栽培面積が世界1位、生産量でも世界3位というワイン造りの盛んな国です。

この栽培面積より生産量の順位が下がるというのは、乾燥した産地が多いので、面積当りに植えられているワインの樹の本数、つまり、株密度が低いからだと思われます。


17ある自治州全てでワイン造りが行われており、酒精強化ワインや、スパークリングワイン、様々な種類のワインが造られています。

イベリア半島の大半を占めるスペインは、山脈が多く、国の中央には台地が広がり、起伏に富んだ産地です。気候は一般的にヨーロッパの南に位置する為、全体的に日照は長めですが、極端に乾燥した地から雨量の多い地方もあったり、内陸と海岸沿いで大きく違いがあったりと気候、風土、土壌が産地によって様々です。



造られている環境が様々で、一言でまとめるのは難しいのですが、全体的に日照量が多くブドウの完熟度が高くなりやすいので、味わいのしっかりしたものが造られる傾向にあります。

それと、完全に個人的な感想になりますが、ラベルのデザインはおしゃれなものが多いな、と感じます。

代表的なワインとしては、リオハの熟成させた赤ワイン、スパークリングワインのカバ、世界三大酒精強化ワインのシェリー、辛口白のリアス・バイシャス、などがあります。

それでは、代表的な品種を見ていきましょう。



スペインを代表する黒ブドウ品種は間違いなくテンプラニーリョです。スペイン国内の黒ブドウ栽培の40%位を占めています(2014年データ)。


特徴としては早熟で、タンニンも酸度も豊かである為、長期熟成に適している品種です。

地域ごとに呼び名が変わる為、シノニム(別名)が多い品種です。センシベル、ティント・フィノ、ティンタ・デ・トロ、アラゴネス、ウル・デ・リュブレ、ティンタ・ロリスなど多くのシノニムがあります。

銘醸地リオハを始めとして、多くの産地で栽培がされています。

次に主要な品種としてはガルナッチャが挙げられます。

アラゴン、ナバーラ、トレド県での栽培が中心です。世界的にもグルナッシュと言う名前で広く栽培されており、世界全体で40万haと赤ワイン用品種では最大の栽培面積がありますが、その内の24万haがスペインです(2019年時点)。 

干ばつや強い日射、強風にも耐え、土壌を選ばず、病虫害にも強いなどと、育てやすい品種です。本来安いワインが造られることが多かったのですが、近年は質の高いワインも増えています。

この品種は樹齢の高い木が多く残っていることが多いのも特徴です。

次いで多く栽培されている黒ブドウ品種はボバルです。スペインの固有品種で、他の国では余り見られない品種です。地中海沿岸のバレンシア州で主に栽培されています。

天候の変化や病疫に強く、収量は多めで、濃厚な色のワインが造られます。


かつては、色素が濃く酸化に強いことから多くがバルク用に使われていましたが、近年は研究を重ね良質のワインを造る生産者が増えています。

樹齢の高くなったボバルの古木を上手く利用する、葉を多めに残し果実を葉で覆う、など多産になりやすい品種なので、手入れによってあえて収量を制限するなどが行われています。

スペイン原産の黒ブドウ品種で、ムルシアやバレンシア州を中心に栽培されています。海外でも栽培されており、ムールヴェードルやマタロとも呼ばれます。

実が小さくて皮が厚い品種であると15世紀の書物にも残されているほど古くから栽培されている品種。熟しにくく収穫時期が遅い為、適切に熟すには南スペインやフランスローヌ地方の強烈な太陽が必要です。

力強く、タンニン豊富で熟成のポテンシャルのワインが造られます。

本当はモナストレルに次いで栽培面積が大きいのは国際品種のカベルネ・ソーヴィニヨン、シラー、メルローなのですが、その次ぐらいに栽培面積の大きいメンシアを紹介したいと思います。

メンシアはカスティーリャ・イ・レオン州のビエルソを中心に栽培されている黒ブドウ品種なのですが、2000年代に入り、ビエルソで高品質で冷涼感のある赤ワインが造られるようになり、品種もその産地も注目されるようになりました。

スペインの主要品種、テンプラニーリョよりもタンニンや酸味が少ない品種ですが、フレッシュさのあるスタイルのワインが多く造られ人気が高まっています。


白ブドウ品種の中で最も栽培面積が大きいのがアイレンです。中央部、カスティーリャ・ラ・マンチャ州を中心に栽培されています。他の国での栽培はほとんどありません。

乾燥した暑い気候に耐性があり、生産性が高い品種です。乾燥した地が多いスペインで栽培が広まったのはそこが理由ですね。

また、アルコール、酸度が高めで、比較的ニュートラルなタイプである為、カジュアルレンジに使われたり、ブランデーに使われたりすることも多いのが特徴です。

次いで多く栽培されている白の品種がマカベオ。北部を中心に栽培されており、カタルーニャ地方では、主にカバの原料として使われています。

リオハ地方では、ビウラと呼ばれ、フランス、ラングドック&ルーション地方では、マカブーと呼ばれています。

しっかり完熟させると花のような特徴が出やすいのですが、早めに収穫し、酸をともなった爽やかなスタイルとして使われることも多い品種です。

次いで多い白がベルデホ。スペイン原産の品種で、主な栽培地はルエダです。

柑橘類やハーブの香りが特徴的なワインが造られることが多い品種で、ルエダで造られるベルデホ種を使った白ワインは人気があります。

カタルーニャ地方を中心に栽培されており、先ほど紹介したマカベオと並んでカバの主要品種なのがシャレロです。

香り豊かで、酸味、フレッシュさがあり、ミネラル感のあるワインが造られることが多い品種です。ブレンドされるのが基本なのですが、単体でのワインも増えてきています。

場所によってカルトイシャ、パンサル・ブランカとも呼ばれます。


このパレリャダも、先ほどのマカベオ、シャレロと並んで、カタルーニャ地方で栽培されるカバの主要品種です。スティルワインにも広く使われています。


香りに花のような特徴があり、酸もしっかりありながら、ボディのしっかりとしたワインが造られることが多い品種です。

ちなみに、このパレリャダ、マカベオ、シャレロの3品種がカバの主要品種ですが、近年は2008年から使用が認められた国際品種のシャルドネとピノ・ノワールも使われることが増えてきました。

他に比べると栽培面積は少し少ないのですが、アルバリーニョもスペインを代表する白ブドウ品種のひとつとして名をはせている品種です。

主にスペインのガリシア州で栽培されており、リアス・バイシャスというワインが有名です。


桃やグレープフルーツを想わせる香りが華やかに広がり、果実が強く、酸は強めなタイプのワインが多い品種。

スペイン以外ではポルトガルでの栽培が多いのですが、スペインだけでなく国際的に近年アルバリーニョの人気は高まっています。

以上、スペインを代表するブドウ品種として11紹介させて頂きました。

スペインは地ブドウが使われているのが多いこと、そして、代表するのは何と言っても、テンプラニーリョ。そして、カバに使われる、マカベオ、シャレロ、パレリャダ。その辺りからインプットしてみましょう。






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公開日 :
2022/12/09
更新日 :
2022/12/09
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