ニュージーランドの主な産地

ニュージーランド、オーストラリア、日本の地理的表示。地名の利用を保護し、表示の信ぴょう性を確保するのが目的。 オーストラリアが1993年に導入し、ニュージーランドが2006年に導入。（※ニュージーランドは最初、地理的表示制定法が成立し、2017年に地理的表示登録法が設立し、18の生産地域が申請した） 日本はは2013年7月に「山梨」が指定第一号となった。 因みにワインでは無いが、日本の酒類で1995年６月に麦焼酎で「壱岐」が指定されている。

古くからワイン造りが行われてきた、ヨーロッパを中心とした国々に対し、大航海時代にワインが伝わり、新しくワイン造りを始めた国の事を、こう呼ばれている。主な国としては、アメリカ、チリ、アルゼンチン、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ等。

ワインに感じられフレッシュなハーブを想わせる香りの事。 ハーブと言ってもミントやレモングラス等の『ハーブ』だけでなく、漠然とした草、シダ、等の香りが含まれる。 ソーヴィニヨン・ブランを代表とする白ブドウ品種だけでなく、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルローといった赤ブドウ品種のワインにも感じられる。

ニュージーランド南島の東端に位置するワイン産地。世界的名声を浴びたハーベイシャスなソーヴィニヨン・ブランの白、ピノ・ノワールの赤で有名な産地であり、GIのひとつでもある。地理に恵まれ、穏やかな気候、十分な日照量が、豊かな果実味、程よい酸、品種の個性がよく表現されたワイン造りを可能にしている。 サブリージョンにワイラウ・ヴァレー、サザン・ヴァレー、アワテレ・ヴァレーを持つ。2019年のデータで、ニュージーランドの栽培面積の69%を占める主要な産地で、ソーヴィニヨン・ブランが栽培面積の8割を占める。 マールボロの代表ともいえるハーベイシャスなソーヴィニヨン・ブランは1980～90年代に一世を風靡した。2000年代に入り世界的にこのスタイルが広がった事もあり、よりフルーツの熟度をあげたタイプ、ハーベイシャスを控えめにしたタイプ、多様なタイプをサブリージョンごとにうち出すようになってきている。

訳すと『小地区』となり、既に決められている原産地呼称の地域の中で更に小さく地域を分けた名前。 『サブリージョン』として小地区を定めている国・地域と、原産地呼称として細かく決めてしまっている国・地域がある。『サブリージョン』を用いられる国・地域として代表的なのは、ニュージーランド、チリ、南アフリカ、イタリア、チリなど。

ニュージーランド最南端に位置し、冷涼スタイルのピノ・ノワールで有名な産地であり、G.I. にも認知されている。 1800年代後半からブドウ栽培が始まったものの、本格的にワイン造りが行われるようになったのは1970年代に入ってから。その後、1997年に輸出された「フェルトンロード」のピノ・ノワールの海外での成功をきっかけにジャーナリスト達の関心は大きく高まった。ブルゴーニュ以外での冷涼スタイルのピノ・ノワールの可能性を切り開いたのはこの地といえる。 ピノ・ノワールに加えて、シャルドネ、リースリングなどの栽培も盛ん。 基本西岸海洋性気候のニュージーランドでは珍しく大陸性気候で、昼夜の寒暖差が大きい産地。降雨量は少なく乾燥している。

その名の通り、『ホーク湾』近くに広がる産地で、北島の東岸に位置している。G.I.にも認定。栽培面積は、ニュージーランドで2番目に大きな産地。 日照も長く、気温、雨量、どれも程よく、恵まれた理想的な栽培地で、高品質なカベルネ・ソーヴィニヨン、シラー、メルローなどの赤ワイン用の品種の栽培がさかん。

北島、首都、ウェリントンの北東に位置する産地で、G.I.にも認定されている。その名は、マオリ語で、『輝く水』を意味する。 栽培面積は多くないが、ピノ・ノワールの銘醸地、『マーティンボロー』を代表に、多様性に溢れ、小さいながら、数々の優れた生産者がワイン造りを行う。ピノ・ノワール、ソーヴィニヨン・ブランの栽培が中心。 山に囲まれた準海洋性気候で、強い風が吹く。日照も十分にあり、昼夜の寒暖差も大きい為、ボディがしっかりとした複雑性のあるワインが造られる。

ニュージーランド南島の北西に位置する産地で、G.I.にも認定されている。栽培面積は1102ha（2020年確認時点）、小さなワイナリーが多い。丘がちな風光明媚な地域で、リゾート地、別荘地としても人気。 産地は３つの山々に囲まれ、タスマン湾からの海風の影響を受け、独自のミクロクリマを有する。西からの低気圧の影響で、降雨量は約1000㎜と比較的多く、緑が美しい。気候は冷涼で、恵まれた日照量、水はけも良く比較的栄養の少ない土壌。白はソーヴィニヨン・ブラン、ピノ・グリ、アロマティックな品種、赤はピノ・ノワールを中心に栽培されている。 二つのサブリージョン、地域の北部、タスマン湾に面した、『モウテレ・ヒルズ』と、内陸の平野部にある『ワイメア・プレインズ』を中心に畑が広がる。

局地的な気候の事。川、丘、谷、森林、地形などにより各所気候や土壌の状態に違いが出るが、その違いが、その区画のブドウの生育に影響を与える。 例えば、風が吹きやすい方角に樹々があるのと無いのでは、畑のミクロクリマは変わる。