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テーマ別ワイン用語まとめ

南アフリカで使われる主なブドウ品種

南アフリカと聞くと、動物の楽園というイメージが強い方もいらっしゃるかと思いますが、ワインの産地としても躍進しています。

今回は、南アフリカで使われる主要なブドウをまとめてみたいと思います。

南アフリカの気候と、歴史的背景

南アフリカは穏やかな地中海性気候であり、比較的栽培しやすい地域です。特に西ケープ州には、『ケープドクター』と呼ばれる強い乾燥した風が吹くため、病害の心配が少ないのです。

歴史的には、南アフリカは、大航海時代にヨーロッパから伝来された技術でブドウ栽培・ワイン醸造が始まっており、いわゆる『ニューワールド』というグループに入ります。

その為、ヨーロッパから伝来したブドウが主となりますが、中には、南アフリカで交配され独自で栽培されているブドウもあります。

黒ブドウ品種① カベルネ・ソーヴィニヨン

ニューワールドの特徴であるように、国際的に広く栽培されている品種の代表、『カベルネ・ソーヴィニヨン』が生産量の上位に入ります。しかしながら、近年減少の傾向です。やはり、近年の『地ブドウ』が好まれる流れが影響を受けていると思われます。

南アフリカのカベルネ・ソーヴィニヨンは、温暖な気候を生かした、ボディのしっかりしたワインが造られる事が多いですが、プティ・ヴェルドやカベルネ・フランといった品種とブレンドし、『ボルドーブレンド』で造られる事が多いのも特徴です。


【凝縮とタンニンが特徴のカベルネ・ソーヴィニヨン】

黒ブドウ品種② シラー

フランスなどのように『シラー』と呼ばれたり、オーストラリアのように『シラーズ』と呼ばれたり、両方で呼ばれているようです。 

粒が小さめでスパイシーな香りのワインが造られる事が多いブドウです。

ニューワールドでは消費者に分かりやすいように単一品種で造られる事も多いですが、南アフリカでは、グルナッシュやムールヴェードルなどとブレンドし、『ローヌブレンド』のスタイルで造られる事も多いのが特徴です。


【ニュートン・ジョンソンのローヌブレンド】

黒ブドウ品種③ ピノタージュ

ピノタージュはピノ・ノワールとサンソーを交配して造られた南アフリカ独自の品種です。


【フルーティーさと複雑味が特徴のピノタージュ】

1925年にステレンボッシュ大学のアブラハム・ペロード博士が交配によって造り出しました。病害に強く、高い糖度を持つブドウで、フルーティーさと複雑味を持ち、若飲みから長熟に向くワインまで幅広いスタイルが造られます。

先程も話に出ましたが、『地ブドウ』が好まれる傾向から、生産量が伸びています。

白ブドウ品種① シュナン・ブラン

南アフリカはわずかながら赤より白ブドウの生産が多いのですが、その中で一番生産量が多いのが、『シュナン・ブラン』です。


【シュナン・ブランは晩熟型のブドウ】

シュナン・ブランは、1680~90年に宗教迫害を受けて南アフリカへ移住したユグノー派の人々にロワール地方出身者が多かったため、南アフリカへ伝来しました。

もともと、シュナン・ブランの最も主要な生産地はフランスのロワール地方でしたが、今では南アフリカが生産量を抜いています。

そういった歴史的な経緯もあり、南アフリカで古くから栽培されている品種です。辛口から極甘口、スパークリングワインまで幅広いスタイルが作られています。

現在は、ソーヴィニヨン・ブランに押され、生産量が減少気味です。

白ブドウ品種② コロンバール

アロマ豊かで、程よい酸味、生き生きとした若飲み用のワインが造られる事が多いブドウです。かつて、南アフリカではスティーンと呼ばれていました。

南アフリカでは、ブレード・リヴァー・ヴァレー地方などを中心に栽培されています。世界的に見ると、コロンバールの主な生産地は、フランスのコニャック、アルマニャック、南西地方です。


【コロンバールの写真が無かったので、代わりにフェアヴューのワイナリーのヤギ たち】

温暖な気候に適したブドウであることも、南アフリカでの栽培量が多い理由だと思いますが、このブドウは比較的カジュアルラインのワインが造られる事も多く、年々質への関心が高まっている南アフリカでは、比較的減少傾向にあります。

白ブドウ品種③ ソーヴィニヨン・ブラン

近年、南アフリカで栽培が増加傾向にある白ブドウ品種が、『ソーヴィニヨン・ブラン』です。


【産地により様々な顔を見せるソーヴィニヨン・ブラン】

ニュージーランドでの成功もあり、世界的にソーヴィニヨン・ブランが注目される事が多いのと、傾向として、「とにかくボディのしっかりしたものを!」という流れより、冷涼スタイルの白ワインが好まれる世の流れの影響を受けているのではないかと思います。

どちらかというと、ニュージーランドに多く見られる青草系のスタイルより、ロワールなどのスタイル寄りのものが多い印象を受けます。

まとめ

オーストラリアなどといった他のニューワールドと共通する所ですが、ワインにまつわる法律・規制が緩いニューワールドでは、世界のトレンド、消費者の趣向の変化に敏感に対応し、随時変化させやすく、南アフリカの主要なブドウはこれからも少しずつ変化していくのだと思います。


おさらいしますと、南アフリカで使われる主要なブドウは、世界的に広く栽培されている品種、いわゆる国際品種の『カベルネ・ソーヴィニヨン(黒)』『シラー(黒)』『ソーヴィニヨン・ブラン(白)』に加え、産地特有の品種、『ピノタージュ(黒)』、『シュナン・ブラン(白)』でした。

が、さて、筆者が『国際品種』と、『産地特有の品種』、どっちに入れたらいいのかしら、と悩んで上に挙げなかった、もうひとつの南アフリカの主要品種は何だったでしょうか?














コロンバール、です。

どちらかというと、『産地特有の品種』に入れるのが良いですかね。