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テーマ別ワイン用語まとめ

ニュージーランドの主な産地

ニュージーランドは南半球の緑豊かな農業国です。また、美しい自然は観光地として、映画のロケ地として人気です。

ワインに関しての歴史は短く、小さな産地ですが、方向性がはっきりしており、十分な存在感を放っています。今回は、ニュージーランドの主なワインの産地を取り上げてみたいと思います。

ニュージーランドという国

ニュージーランドはオーストラリアの南東に位置している、南北に長い島国です。

北海道と同じ500万程の人口ですが、国土の面積は、北海道の3〜4倍で、ニュージーランドを旅していると、小さな町を抜け、緑の中をしばらく行って、また小さな集落があり、というのどかな感じです。

開発されていない自然が多く残る為、映画のロケ地として人気があり、「ナルニア物語」や、「ムーラン」などの、数々の作品が撮影されています。

気候は一部を除き西岸海洋性気候で、比較的穏やかです。『北』島の方が比較的温暖で、『南』島の方が南極に近くより冷涼です。

ワインの発展は他のニューワールドの国に比べても後発ですが、1980年後半にニュージーランドのソーヴィニヨン・ブランのスタイルが世界的に広がった後も、それだけに留まることが無く、ピノ・ノワールやアロマティック品種など、小さい産地ながら、個性を出しています。


2017年には、地理的表示登録法が制定され、18の地域が、『G.I.(Geographical Indication)』 に登録されています。

マールボロ ”Marlborough”

ニュージーランド南島の東端に位置するワイン産地。世界的賞賛を浴びたハーベイシャスなソーヴィニヨン・ブランの白で有名なニュージーランドを代表するG.I.です。



2019年のデータでは、マールボロはニュージーランドの栽培面積の69%を占めています。そして、ソーヴィニヨン・ブランは栽培面積の8割を占めます。次いで、ピノ・ノワール、シャルドネ、そして、ピノ・グリといったアロマティック系の品種が多く栽培されています。

地理に恵まれ、穏やかな気候、十分な日照量が、豊かな果実味、程よい酸、品種の個性がよく表現されたワイン造りを可能にしています。


【写真:マールボロにあるセレシンの畑】

マールボロの代表ともいえるハービシャスなソーヴィニヨン・ブランは1980~90年代に一世を風靡しました。

2000年代に入り世界的にこのスタイルが広がったこともあり、よりフルーツの熟度をあげたタイプ、ハーベイシャスを控えめにしたタイプ、多様なタイプをサブリージョンごとにうち出すようになってきています。

セントラル・オタゴ ”Central Otago”

ニュージーランド最南端の産地、セントラル・オタゴは、短期間で躍進を遂げた産地です。

1800年代後半からブドウ栽培が始まったものの、本格的にワイン造りが行われるようになったのは1970年代に入ってからです。


1997年に輸出された「フェルトンロード」のピノ・ノワールの海外での成功をきっかけに、ジャーナリスト達のこの地への関心は大きく高まりました。ブルゴーニュ以外での冷涼スタイルのピノ・ノワールの可能性を大きく広げました。

基本西岸海洋性気候のニュージーランドでは珍しく、ここは大陸性気候で昼夜の寒暖差が大きい産地です。降雨量は少なく乾燥しています。これらの条件が優れたピノ・ノワールの栽培を可能にしています。

ピノ・ノワールはもちろんですが、現在は、加えて、シャルドネ、リースリングなどの栽培も盛んです。


【写真:冬のセントラル・オタゴ】

ホークス・ベイ ”Hawkes Bay”

『ホークス・ベイ』はその名の通り、『ホーク湾』近くに広がる産地で、北島の東岸に位置しています。栽培面積は、ニュージーランドで2番目に大きな産地です。


日照も長く、気温、雨量、どれも適切で、恵まれた理想的な栽培地で、高品質なカベルネ・ソーヴィニヨン、シラー、メルローなどの赤ワイン用品種の栽培が盛んです。

ワイララパ ”Wairarapa”

北島、首都、ウェリントンの北東に位置する産地、『ワイララパ』。その名は、マオリ語で、『輝く水』を意味するそうです。なんだか素敵な名前です。


栽培面積は大きくありませんが、ピノ・ノワールの銘醸地、『マーティンボロー』を中心に、多様性に溢れ、小さいながら、数々の優れた生産者がワイン造りを行っています。ピノ・ノワール、ソーヴィニヨン・ブランの栽培が中心です。

山に囲まれた準海洋性気候で、強い風が吹きます。日照も十分にあり、昼夜の寒暖差も大きい為、ボディがしっかりとした複雑性のあるワインが造られます。

ネルソン ”Nelson”

ニュージーランド南島の北西に位置する産地で、G.I.にも認定されています。


栽培面積は1102ha(2020年確認時点)、小さなワイナリーが多い産地です。丘がちな風光明媚な地域で、リゾート地、別荘地としても人気です。

産地は3つの山々に囲まれ、タスマン湾からの海風の影響を受け、独自のミクロクリマを有しています。降雨量は、西からの低気圧の影響で、約1000㎜と比較的多く、緑が美しい。気候は冷涼で、恵まれた日照量、水はけも良く比較的栄養の少ない土壌です。

白はソーヴィニヨン・ブラン、ピノ・グリ、などのアロマティックな品種、赤はピノ・ノワールを中心に栽培されています。


まとめ

以上、ニュージーランドの主な産地を紹介してみましたが、歴史、規定のしがらみが少なく、人口が少ない為、フットワークが軽い国です。5年後にはまた状況が大きく変わっていそうで、興味深いです。


【南半球の紅葉は、4月~6月】