ワインで使われる略語

ブドウ品種のひとつで、赤ワインの原料となる。主な産地はフランス・ボルドー地方だが、現在では世界中で栽培されている。 基本、温暖な地域で栽培される事が多い。実が小さめで、皮は厚め。ボルドー地方では他のブドウ品種とブレンドされるのがほとんどだが、ニューワールドでは単一で醸造される事が多い。 渋みのしっかりとしたワインが造られるので、長い熟成に耐えうることが多い。

ブドウ品種のひとつで、赤ワインの原料となる。 主な産地はフランス・ボルドー地方だが、世界的にも主要な品種のひとつで、ニューワールド等でも広く栽培されている。 比較的温暖な気候が栽培に適している。酸味やタンニンが穏やかで、まろやかなスタイルのワインが出来る。

ブドウ品種のひとつで、赤ワインや、シャンパーニュの原料となる。主な産地は、フランス・ブルゴーニュ地方。皮が薄いため、出来るワインの色合いも薄い。 造るのが難しい品種だが、最高品質のワインも造られるのがこの品種。ブレンドせず、単一で醸造される事が多い。

ブドウ品種のひとつで、白ワインの原料となる。 比較的冷涼な気候の方が栽培に適しており、主な産地はフランス・ブルゴーニュ地方だが、現在では、アメリカ、オーストラリアを始めとした世界各地でも栽培されており、最もメジャーなブドウ品種のひとつ。 産地ごとに、それぞれのスタイルのワインが出来る品種。樽発酵、樽熟成によって、ナッツやバター等の複雑味があり、ボディのしっかりしたスタイルになる事が多い。

ブドウ品種のひとつで、白ワインの原料となる。主な生産地はフランスのボルドー地方とロワール地方、ニュージーランドが代表的だが、世界中で栽培されている。 香りが華やかなタイプのワインが造られる事が多く、産地によって、青草などを想わせるハーベイシャスな香りや、グレープフルーツなどのフレッシュな果実からパイナップルの様な濃い香りまで変化する。

ワインに使用されているブドウが収穫された年のこと。 ブドウの出来は年によって変わる為、ヴィンテージによってワインの品質、生産量が変り、評価や価格も変動する。 『ヴィンテージワイン』と言うと、古いワインを指す。

複数の収穫年のブドウが使われたワインである、という事。シャンパーニュを始めとするスパークリングワインは、多くがノン・ヴィンテージであり、非発泡性のワイン（＝スティルワイン）は、多くはひとつの収穫年のブドウのみを使って醸造する事が多いので、ノン・ヴィンテージの方がマイナーである。短く、ノンヴィンと言ったり、NVと記載する事が多い。

フランス語で城の意味だが、ワインの世界では、一般的に生産者の事を意味する。主に、フランス・ボルドー地方で使われるが、南仏などでも時々使われている。高級ソムリエナイフのシャトー・ラギオールは工房の意味で使用。

フランス語で古木の事で、樹齢の高いブドウの樹から採れたブドウを使っている、という意味。古木から採れたブドウを使うと複雑味が出る、といった特性がある為記載される。

フランスワイン法の格付け。日本語では「原産地呼称制度」と訳されており、産地名の『A.O.C.』を名乗るためには様々な品質規格基準（産地、ブドウ品種、収穫量、醸造法、試飲検査など）をクリアする必要がある。 長い間フランスで用いられてきたが2009年の法改正で、V.D.Q.S. とA.O.C.と合わせて、A.O.P.（原産地呼称保護）という格付け表記になる事になった。従来通りのA.O.C.表記も認められている。

イタリアワイン法の格付け。日本語では「統制原産地呼称」と訳されており、品種、栽培法、醸造法等に基準を設ける事で、その産地の名前の商品の品質を管理している。 更に、それより厳しい制約をクリアしたものに、D.O.C.G.という格付けが認められていた。 2010年5月に新しいワイン法が施行され、D.O.C.とD.O.C.G.はまとめてD.O.P.に改定となったが、従来通りのD.O.C.G.とD.O.C.の表示も認められている。

ニュージーランド、オーストラリア、日本の地理的表示。地名の利用を保護し、表示の信ぴょう性を確保するのが目的。 オーストラリアが1993年に導入し、ニュージーランドが2006年に導入。（※ニュージーランドは最初、地理的表示制定法が成立し、2017年に地理的表示登録法が設立し、18の生産地域が申請した） 日本はは2013年7月に「山梨」が指定第一号となった。 因みにワインでは無いが、日本の酒類で1995年６月に麦焼酎で「壱岐」が指定されている。

主醗酵の後、ワイン中に含まれるリンゴ酸が乳酸菌の働きによって乳酸に変化する現象の事。 ワインに含まれる「リンゴ酸」が、果皮に付着していた乳酸菌の働きによって「乳酸」と「炭酸ガス」に変化する。これによりワインの酸味はやわらげられてまろやかになり、酒質に複雑味が増し、豊潤な香味を形成しまた、微生物学的にも安定する、という効果がある。 アルコール醗酵の後、そのまま自然に始まる場合もあるが、多くは、管理の元、乳酸菌を添加する事が多い。