今日の美味しいを探しに行こう。 - 身近にツナガル、ワインの世界。

販売店・飲食店の方

テーマ別ワイン用語まとめ

ブルゴーニュワインを学ぶと出てくるキーとなる用語

ワインの生産地として名高いフランスの中でも、3大銘醸地と言われる、ブルゴーニュ、シャンパーニュ、ボルドー。

今回は、その中の、『フランスワインの王』とも呼ばれる、『ブルゴーニュ』地方を学ぶうえで、キーとなる用語を見ていきたいと思います。

ブルゴーニュはどこにある?

『ブルゴーニュ』は、フランスの東部、パリからTGVに乗って1時間半程の所に位置しています。


【地図:オレンジの部分がブルゴーニュの産地】

主に大陸性気候で、夏は暑く、冬は寒い産地なのですが、産地が南北に280㎞にわたって縦長に広がっており、南は地中海性気候の影響を受け温暖気味なのに対し、北はより冷涼で、霜の害に注意する必要があります。

ちなみに、東京から新潟市がだいたい270km弱離れている、というのを参考に出すと、どれ位ブルゴーニュが南北に距離があるかイメージしてもらえるのでは、と思います。

ブルゴーニュでは、ブドウ栽培から瓶詰まで自分達で行う生産者は、『ドメーヌ』と呼ばれ、多くが『ドメーヌ・〇〇』という名前がつけられています。

代表的なブルゴ―ニュの産地

ブルゴーニュの産地は、その特性によって、大きく6つ程の地区に分かれますが(※分け方で数は前後します)、そのうち代表的な地区として、北から順番に、『シャブリ』、『コート・ド・ニュイ』、『コート・ド・ボーヌ』、『ボージョレ』が挙げられます。


【 シャブリ地区 】
日本でも有名な白ワイン、『シャブリ』が造られる地区です。化石なども含んだ石灰質の土壌から採れるシャルドネを使った、辛口の白が造られています。


【地図:シャブリだけ他と少し離れている】

【 コート・ド・ニュイ地区 】
有名なロマネ・コンティの畑があるのがここです。他にも『ジュヴレ・シャンベルタン』といった名だたる銘醸赤ワインが産出されるのがこの地区です。


【 コート・ド・ボーヌ地区 】
コルトン、ピュリニー・モンラッシェなど、ブルゴーニュを代表する上質な白ワインやボーヌ、ポマールといった秀逸な赤ワインが造られる地区です。

【 ボージョレ地区 】
いわずもがな広く知られた、『ボージョレ・ヌーヴォ』の造られる地区です。ブルゴーニュ地方の一番南に位置しています。赤が有名ですが、白ワインも造られています。


ブルゴーニュワインの基本品種

他の産地に比べ、使われているブドウ品種の数が少ないブルゴーニュ地方。その中でも、全体の8割ほどを、黒ブドウ品種の『ピノ・ノワール』と、白ブドウ品種の『シャルドネ』
が占めます。

続いて多く使われているのは、黒ブドウ品種の『ガメイ』と、白ブドウ品種の『アリゴテ』の2品種です。

この4品種で、ブルゴーニュ全体で造られているブドウの98%ほどを占めており、残りの2%の数品種にはなかなか出会いません。

『シャルドネ』、『ピノ・ノワール』の方が高貴な品種と称され、有名な高品質ワインはこの2品種から造られる事が多いです。

一方、『ガメイ』、『アリゴテ』の方はカジュアルなワインが造られる事が多いのですが、この2品種でレベルの高いワインを造ってくる生産者は注目の的となったりします。



ちなみに、『ガメイ』という品種は知らないな、という人もいるかもしれませんが、『ボージョレ・ヌーヴォ』に使われている品種がガメイです。

ブルゴーニュのブドウ品種が特徴的なのは、造られている品種が少ない事に加えてもうひとつ、多くのワインが単一品種によって造られている、という事です。そういったワインは、『単一ワイン』、と呼ばれています。

ボルドーは数種類のブドウ品種をブレンドして使う事で、年による各品種の出来の差をカバーしたりするのですが、ブルゴーニュは、その年の天候はその品種に厳しくても、単一品種で勝負ですから、ストイックな産地だなー、と思います。




畑に格付けがある?

ブルゴーニュでは、古くからワイン造りが行われる中で、同じ村の中でも、畑によってブドウの出来が違う事を理解し、優れたワインの元となるブドウを生み出す畑がどこなのかを見抜いてきました。

その後、正式に優れた畑の制定が行われ、最も優れた畑は、『グラン・クリュ』(=特級畑)、次いで優れた畑は、『プルミエ・クリュ』(=一級畑)と定められました。

よって、ワインは下記の順にグレードが高い、とされます。

 ①『グラン・クリュ』で採れたブドウのみを使ったワイン
 ②『プルミエ・クリュ』で採れたブドウのみを使ったワイン
 ③村で採れたブドウだけを使ったワイン
 ④地区で採れたブドウだけを使ったワイン
 ⑤ブルゴーニュ全域から採れたブドウを使ったワイン


複数所有とモノポール

この『グラン・クリュ』や、『プルミエ・クリュ』と呼ばれる畑は、1ヘクタールに満たない小さな畑から、400ヘクタール強の大きな畑まで、サイズは様々です。

ブルゴーニュ地方は、フランス革命後に相続の度に土地が細分化された事もあり、『グラン・クリュ』、『プルミエ・クリュ』は、複数の生産者がばらばらと所有している事がほとんどなのですが、数ヘクタールしかない小さな畑でも複数の生産者が所有しているのです。

そんな中、例外的に、ひとつの生産者で単独所有されている畑も存在し、そういった畑は『モノポール』と呼ばれています。


【写真:門にmonopole (モノポール)と書いてある、クロ・ブラン・ド・ブージョの畑(面積2.28ha)】




一番有名な『モノポール』として、ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティのみが所有者である、ロマネ・コンティの畑が挙げられます。ちなみに、『ロマネ・コンティ』の畑は『グラン・クリュ』に認定されており、面積は1.81ヘクタールしかありません。


【写真:グラン・クリュのひとつ、ロマネ・コンティの畑】

まとめ

格付けや、畑名など、少しややこしく感じる所もあるブルゴーニュですが、そのシステムが理解出来るようになると、(格付けや畑名が入った)ワイン名を聞くだけで、そのワインがどういったものなのかを、ある程度分かる、という利点になります。

まずは、シャブリなどの、大枠の地区名を知り、それから少しずつ村や畑を覚えていくと良いですね。




ちなみに、一番最初の写真は、ブルゴーニュの人気の観光地のひとつ、『ホスピス・ド・ボーヌ』の建物です。

15世紀、百年戦争の後、社会は混乱、ペスト大流行の中、貧困にあえいていた患者を収容すべくボーヌの町に施療院として設立されました。モザイク柄の屋根を持つ、その美しい建造物は現在は博物館として一般公開されています。また、年に一度そこでワインのチャリティーオークションが行われています。